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そして冬が来て、年が明けた。





裁判長の言っていたことが本当なら

私が彼の側にいられるのはあと1ヶ月。








玉「お待たせ」



「いえ、お呼び立てしてすみません」






突然いなくなるのも

夢だと思われて忘れられるのも

嫌だと思ってしまったから。




伝えようと思った。









玉「話って?」



「悲しいお知らせがあります」



玉「…なに?」



「私が玉森さんと一緒にいられるのは

あと、1ヶ月ほどしかないんです。」



玉「…は?」








明るく伝えよう。



そう思っていたのに

玉森さんが予想以上に真顔になって

私まで表情が上手く作れなくなる。







「前にお話しましたよね。

私は2019年の5月6日に死んだんだって」



玉「……言ってたけど」



「2011年に戻ってきた時に言われたんです。

私が自分の死を回避出来る期間は2月10日から1年間だけだと」



玉「言われたって誰に」



「あの世の裁判長です」



玉「ふざけてる?」



「いえ、ふざけてません」







怒ってるのかな。

いつものように笑ってくれない。




明るく笑い飛ばして

じゃああと1ヶ月楽しく過ごそうねって

言ってほしいのに…







「…もし私が本当に消えちゃったとしても

それは玉森さんが嫌になって消えたわけじゃないですからね」







信じてもらえなくても

私はあと1ヶ月で消えてしまう。





どうか私が消えても

彼が不安になりませんように。






どうか、笑っていてくれますように。







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作者名:りい太 | 作成日時:2020年4月22日 9時

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