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おせっかい ページ6

結局また目をつぶればすぐに瞼が落ちてくる
どんだけ寝るの私?でもやっぱり睡魔には勝てない

しばらく寝てれば、また寝室の扉が開く音がして目を覚ました



『あ、玲於…』

「調子どう?」

『まあ、朝よりはマシかな…涼太は?』

「もう飯も風呂も済ませてぐっすり寝てるよ」

『全部やってくれてありがとね…』

「気にすんな。あ、お粥ここ置いとくね」



そう言うとまだ湯気の出ているお粥を近くのデスクに置く玲於



「食べたくなかったら置いといていいから、じゃあ早く体調治せよ」

『あ、待ってっ…』



そして何故か玲於がドアの方へ向かっていく背中を引き止めてしまった


「ん?どした?」

『あっ、いや…その』


寂しかったなんて口が裂けても言えない


「もしかして寂しいの?」

『そんなんじゃない』

「素直じゃねえな笑」


なんてヘラヘラ笑いながら私のベッドに腰かける玲於


「お粥冷めるぞ」

『分かってる』

「ん?食べさせて欲しいの?笑」

『うるさい、馬鹿にしてるでしょ』

「うわ怖。はいはい、どーぞ」


なんだかんだ言いつつ私の元までお粥を運んでくれる

お粥が思ったよりも熱くて、食べるのに手こずる私からスプーンをレオが奪う


『あ、ちょっ…』

「貸せ、口開けろ」

『自分で食べれる』

「いいから」


私が大人しく口を開ければ、お粥を冷ましてから私の口に運んでゆく


「美味しい?」

『うん』

「涼太ずっとままーって泣いてたぞ」

『うそ、早く治さなきゃ』

「そう。だから早く良くなれよ」


お粥も美味しくてあっという間にぺろりと間食してしまった


「お前ほんとに病人?食欲もりもり」

『うるさいって、お粥が美味しかったの』

「それはどうも笑」


玲於は今日手際よく空いたお皿をキッチンに運んでから、また私の元へ戻ってきた


『なに』

「寂しいんだろ?」

『べつに』

「強がってないでここにいてやるから早く寝ろ。早く治さないと涼太に怒られるよ」

『早く寝る…』

「ん」


そういいながら規則正しく私の頭をぽんぽんしてくれる


『子供になった気分』

「涼太もこれ好きで、やってやるといつもすぐ寝るんだよね」


愛おしそうに涼太を思い出しながら目を細めている玲於

玲於のぽんぽんしてくれるリズムがなんだかんだ心地よくて、あっという間に瞼が落ちてくる


「寝る?」

『ん…』

「おやすみ」


起きたら風邪治ってるといいな

そんなことを願いながら私はあっという間に夢の世界へ落ちていった

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おしお - リクエストします!出張中に隼君達がきてお手伝いをしに来て涼太君と遊ぶんだけどふざけすぎて散らかしちゃって逆に大変になるっていうお話が見たいです! (2020年6月13日 17時) (レス) id: 9ab6e33145 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - おしおさん» コメントありがとうございます、!本当に嬉しいですそのお言葉を糧に頑張ります〜!泣 (2020年5月24日 0時) (レス) id: eef90e60b7 (このIDを非表示/違反報告)
おしお - めっちゃ面白いです!とっても続きが楽しみです!応援してます! (2020年5月18日 22時) (レス) id: 9ab6e33145 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:いちご | 作成日時:2020年4月30日 11時

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