トリップとかマジですか【名探偵コナン】

大丈夫って言葉は。 ページ15

『…、尚ちゃん。』

尚「…行くぞ」

『………………わかった』

まだ拭えない嫌な予感。

手が震えて止まってくれない。
これは失敗を意味している。

目を閉じると瞼が赤く見える。
これは、闘いを意味している。

そして。
極めつけは背筋の凍るような“あの”鳥肌。

…これは、死を意味している。

学校に不審者が出て人質になったときも、大切な人が死んだときも、この感覚がした。

大体、この感覚がしたから人質になったんだ。
…私以外、誰も死なせないために。

『……や、やっぱりさ、尚ちゃんはここで待っててよ。』

尚「…は？」

こ、怖いよ尚ちゃん…
殺気だだ漏れだよ…

『傷ついてほしくないの。だから…ね？』

尚ちゃんに微笑む。
大丈夫。
私が死んでも誰も傷つかない。

尚「…お前さ。守られようと思わないわけ？」

『…守ってくれる人なんて、いないでしょ。』

尚「…じゃあ、なんで自分を大切にしないんだ？」

『…大切にする意味がわかんないからだよ』

尚「…そ、っかあ…」

なんでそんなこと聞いてくるのかもわからない。
なんで？

尚「…っあのさ！」
『ぅわ！？…なに』

尚「…お前が大切って言ったらどーする？」

『…絶対的にないと思うけど、
大切って言われても考えは変わんないし。

俺が1人で行くのに変わりはない。』

そう言うと、尚ちゃんの空気が変わった気がした。

尚「…んだよ、それ。」

『…』

尚「大切な奴には、傷ついてほしくねぇんだよ…」

そう呟く尚ちゃんに、息を呑んだ。

…私と、一緒の考え。
大切な人が無事なら、それでいい。
私の場合、害を与えてくるものは別として…まあ、害を与えてても理由があるならいいんだけどね？…大体が無事でいてほしい人。

私以外が無事なら、それでいい。
私が無事でも、無事じゃなくても。

会って2日で赤の他人を大切って言える人は中々いない。
尚ちゃんはまだ幼稚園・保育園児ぐらいだと思ってたのになぁ…

…まあ、赤の他人じゃない気は薄々してたけど。

『…じゃあさ。答えてくんね？』

尚「………………何を？」

『わかってるくせに白々しいなぁ、









尚ちゃんが何者か。』









尚「………………








…わかった」



『1つ質問に答えてくれるだけでいいよ。


………大丈夫って言葉は？』









.









.









尚「…………大丈夫がほしいんじゃなくて、心配してるのが伝わったかどうか。」









『…よくできました。』


…やっぱり、ね。


〜〜
誰だかわかるぅ？(煽)
ねぇ、誰だかわかるぅ？？(煽)

(ごめん糞親父にムカついてるの)

終わり ログインすれば
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