ボク以外の ページ12
何か面白い本はあった？と聞くリドルに、まあね。と私は返す。
『この話…なんか今の環境に似てるなって』
「へぇ…興味深いね。薔薇の王子と仮面の王女か…」
後で少し読んでみようかな、と呟く。
リドルが読んだら影響受けて、マジで私殺されそうだから『内容結構酷いからやめときな』と止めておいた。
『…ねぇ、リドル』
「うん？」
『…もし私が他の男と駆け落ちしたら、その人ごと私を殺す？』
リドルはちょっと驚いたようにその瞳を見開いた。そして、口角を少しあげた。
「そうだね。Aが他の男と愛し合うなんて許せないし、殺してしまうかもしれない。
…それに、Aもボクがいないと寂しいだろうから、そんなことがあればちゃんとボクも後を追うつもりだよ」
まるで話の流れと一緒じゃん。
…あぁもう、やめだやめだ、この話はやめよう。
やっと幼児化から解放されたのに、暗い気持ちになるわ。
「でも、一体どうしたんだい？いきなりそんな質問をするなんて珍しいじゃないか」
『え？そ、そう？』
「まあありえないとは思うけど…。
もしかして…」
探るように疑うように細められるリドルの瞼。
その大きな瞳からハイライトが消える。
･
･
･
「…もしかしてボク以外に好きな男がいたりする？」
･
･
『…ま、まさかぁ！』
そんなことあるはずないよ。
さすがにそんな命知らずなことしないし。
「…ならいいよ。さあ、さっさと運んでしまおうか」
『…うん』
…なんだよ、急にもう…。心臓に悪いな。
寒気がしたのを必死に隠して、早く行こうとリドルを早足で追い越したら、走るなと叱られた。
『走ってないし、早足だし』
「そういう問題じゃないだろう。ボクに反抗するとは、いい度胸がおありだね。
そんなにお仕置きをされたいのかな？」
『すみませんでした』
やっぱうちの寮長は恋人にも容赦ないようだ。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 422人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ツイステ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
グミ(プロフ) - レイラさん» いえいえ大丈夫ですよ！テスト中なのにわざわざご丁寧にありがとうございます…(´；ω；｀) (2020年6月3日 20時) (
レス) id: 763fbac217 (このIDを非表示/違反報告)
レイラ - グミさん» どうぞお幸せに……！うちの子あげるよ！！(いらない)あ、テスト期間とかいう地獄のせいで返信遅れました……何度も遅れて申し訳ないです…… (2020年6月2日 20時) (レス) id: c964b0c7db (このIDを非表示/違反報告)
グミ(プロフ) - ゆゆ。さん» 怪我系ですね！了解しました！ (2020年5月30日 15時) (レス) id: 763fbac217 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆ。(プロフ) - グミさん» いいんですか！？ありがとうございます！！重症は怪我系でよろしいでしょうか、、言葉足りなくてすみません！ (2020年5月30日 15時) (レス) id: 2b1854606a (このIDを非表示/違反報告)
グミ(プロフ) - ゆゆ。さん» リクエストありがとうございます！重症というのは風邪とか病系でよろしいでしょうか？良ければそれで書かせていただきます！そうですね、作者は花○さん大好き人間ですw同士がいて嬉しいです！ (2020年5月30日 15時) (レス) id: 763fbac217 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：グミ | 作成日時：2020年5月4日 20時
