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桂と別れ、万事屋に帰ってき、夕食後、真夜中。

『…ぐほっ…!?』

強い衝撃と痛みで目が覚めた。
起き上がろうとすると妙に身体が重くて起き上がれない。

視線をやると、俺の体には銀時が乗っかり、グースカとでっかいいびきをかいていた。

こいっつ…!!

さっきの痛みは、銀時が俺の腹を蹴ったことによるものだ。

ふざけんなよ、俺はテメーの言う通り郷に入っては郷に従えとか言うから仕方なく従ったら、このザマよ。

ちなみに今日の夕飯はおでんだった。味がよく具材に染み込んで、めっちゃ美味かった。
ただ、もう少し具材を大きめに切った方が美味しいのではないかと思いました。アレ、作文?

いやいや、それはどうでもいいのよ。

うぉおおお俺の体から離れろ馬鹿野郎…!

手をかろうじて出して、馬鹿の身体を押し出そうとすると、逆に俺の方に寝返りをうちやがりました。

だから、銀時の顔がすぐ目の前にあるのでありまして。もう、鼻がくっつきそうなくらいの距離。

『…ち、近い…!』

内心ドキドキしている俺を他所に、グスピーと寝ている銀時。鼻息がかかるのである。

近くでよく見れば意外にこいつ、イケメンだよな。なんて思わなくもないような。

オイそこの腐女子。勘違いすんな、俺は女だ。性別は一応。

「……」

『…え?』

銀時が、小さく唇を動かす。寝言だろうか。

「…な、が…い…」

「…!?」

今こいつ、「ながい」つったか?

もしかして…俺の事か…?

長井奏多のことを…言っているのか!?

長井奏多としての俺は…もう死んだことになっている。
ヅラとも高杉とも、…同じ松下村塾に通っていた仲だった。だから、あの時…俺だけが勝手に抜け出して…死んだってことにして。

自意識過剰かもしんないけど…せめて泣いてくれたかな。せめて悲しんでくれたかな。

『…ごめんな…勝手に居なくなって』

俺は勝手に…銀時の天パ頭を更にもじゃもじゃにかき回してやった。

「…んご…なげ、ーな…」

少し動いてそう呟いた銀時。え、なげーな?

「…ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲…超ながい…」


……。












『…ながいってそっちかよォォォ!!!』









何「ネオアームストロングサイクロンジェットアームストロング砲」だけはっきりいってんの!?てかどんな夢見てんだこいつ!

俺のシリアスモード返せェェ!!!








でまぁ、そんなこんなで、万事屋と過ごす1週間は終わったのであった。

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作者名:グミ | 作成日時:2019年11月16日 18時

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