🍶契約者 ページ23
露咲璃さん
初めは弱々しい人間、という見た目をそのまま受け取ったかのような印象を持っていた。
出会ってからしばらくは褒められるのに慣れていないためかかなりギクシャクとしていたが相手に「過保護すぎる」と言われ態度が急変してからは本調子で対応することができるようになる。
最初からバディという関係に執着していたがこの時点で自覚はしておらず、バディになにかあった際も苛立ちを覚えてはいたもののあくまで自分の物に手を出されることに対して苛立っていただけだった。…しかし暫く一緒に過ごすうちにバディではなく彼女自身に執着するようになり、「失うこと」に対して恐怖を感じるようになる。この時点では失うことに対する恐怖をはっきりと口には出さないが「なるべく刀を握らせない」「ほとんどの時間側にいる」ことから並々ならぬ執着が読み取れるかも知れない。
依存を自覚してから一度逃げられそうになったことがあったがその際は激怒、追いかけ回して捕まえた。ただその時の彼女の怯えたような表情や手首に残った痣を思い出すたび罪悪感に蝕まれ「出会わなければ良かった」と感じるようになる。また、捨てられることに異常なまでに恐怖を感じるようになり相手に縋り付くような言動をするように。
この後辺りから縋られることに心地よさを感じるようになるが本人はそんな自分に対して「気持ち悪い」と述べており自己嫌悪は進むばかり。
バディになにかあった際は苛立ちよりも不安が勝つようになり、あれだけ嫌がっていた手当は心地よいものに変化した。猫被りは彼女の前で外れやすいように感じるが、それは失いたくない気持ちの必死さの表れと言ってもいいだろう。余裕そうな表情をしているが内側はひたすらに必死で人を好きになることなんてなかったのもあり不器用、それでいて自分の気持ちに理解が追いついていない。独占欲と嫉妬の混じった仄暗い感情に恋と名付けて縋っているだけで、彼が持つ想いは実際はそんなに綺麗なものではない。それでも好きだという気持ちに嘘偽りは無いとはっきり言える。
依存も、もう救えない状況になっていることも自覚しているが別に救ってほしくなんてないし前みたいに戻りたいとも思わない。今が一番幸せだと信じて疑わず、現状の幸せに夢中になり耽る。ただ、変化に対してどうしょうもないほどに臆病者になってしまった。
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