FIRST LOVE.3

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過去の記憶がフラッシュバックして
それと共に
高校生時代の裕太が浮かんでくる。









綺麗に茶色で染まったふわふわの髪の毛と
少し乱れたワイシャツ
お揃いのピアスに
くしゃって笑った笑顔。









『Aにとっては。

俺が思ってる程のものじゃ……きっとなかったんだよね。』









あの時。

ちゃんと言っとけばよかった。






そうじゃない、って。







そしたら少しでも変わっていたのかもしれない。









『きだっちにありがとう、って思ってくれる瞬間が一つでもあったんだね。』









あの寂しく笑った時に
何か声をかけていれば何か変わったのかもしれない。









目の奥がジンジンしてきて
今、力入れたりしたら
一瞬にして涙が出てきた。









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藤「バカだな、お前は。」









いつの間にか号泣してる私。




鼻をズズズズズーって吸った。









藤「ほらほら(笑)
ティッシュ。」








「あ˝でぃがど(ありがとう)」







藤「正直話せよ、玉にも。」








「……ヒｯく………無理だよ・・・」









藤「そしたら、周りどころか玉まで傷つけることになるぞ。

なんで言わなかったんだよ、逆に。
言う時間なんていくらでもあっただろ。」







「そんな怒んないでよっ！

うわぁぁぁん……」








藤「…ちょ、おい！
そんな泣くなって！！」









客1「何あの彼氏。
彼女泣かして可哀想。」



客2「男のくせに。サイテー」








店員「お待たせ………致し…、ました…」









藤「あぁ〜、すいません(笑)



ほら、悪かったって。」








コク。








藤「とりあえずきっと玉は。
自分が原因で別れて家も出て行かれたって思ってるぞ。」









「承知の上です。」









藤「今週までにはもう一度玉と話すように。

いいな？」









「考えときます。」









藤「ほら、とりあえず食べよ。」









コク。








藤「………ってお前ハンバーグって！！

和食じゃないんかい！」









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