夜に駆ける 3 A.M × N.K (ページ5)

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「ごめん、トイレ行ってくる。」

「カズ、食い逃げか～？」

「違うわ！マジの方だし！」

小便器の前に立って先ほどの雅紀との会話を思い出す

なんか・・・・・凄く自然に話せた気がする。

前までは恋愛感情が邪魔して表面的には普通だけど、心の内はどこかぎこちなかった

でも、その壁はもうない。

友達として、雅紀とすんなり話せたことが嬉しくて、

雅紀が彼女と別れたことなんて全く気にならなかった。

用を足すオレの後を誰かが通り、横に並ぶ

「・・・・二宮くんが食い逃げしないように見張りに来た。」

「潤くんも酷いなぁ。逃げたりしないよ。」

2人の水音が静かに響く

「ねぇ、本当にその人と付き合ってるの？」

その人とは翔さんのこと

「うん。」

「カッコいい？」

「うん。」

「楽しい？」

「うん。」

「・・・・・幸せ？」

「・・・・・・・・そうなんじゃないかな。」

「何そのハッキリしない答え。

　・・・・・本当に後悔してないの？」

なんで、潤くんも智さんと似たようなこと言うの

「してないよ。」

「本当に？」

「本当に。」

「二宮くんが歩む人生に、『幸せ』って名前をつけることが出来る？」

なにそれ。