60c Blumenstrauß～空の花束～【リヴァイ夢】 (ページ12)

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　さっきからずっと悪手を踏んでいる。

　そう理解はしていても、言い訳もできず彼の腕の中からも抜け出せない。

「……っ！」

　腰のあたりを手のひらがするりと滑った。

　突然の甘い刺激に思わずビクッと身体が跳ねる。

　再び唇が塞がれて、服の上から悪戯でもするかのように背中をなぞられ、どれだけ我慢しようとしても、気まぐれになぞられるたびに身体が反応してしまう。

　角度を変えて何度も唇を奪われる。

　離れるころには息が上がっていて、身体中が熱くてたまらなくて……。

「んッ……！」

　やがて服越しになぞっていただけの手が、シャツの下から侵入してきて、少しだけ汗ばんだ素肌に触れる。

　汗かいてるのに……！

　そう思うのに、徐々に上がってくる手のひらは止まらず、そのことにさらに焦って口を開いた。

「言う！いうから！……まって！」

　その言葉で、ぴたりと動きを止めたリヴァイ君は、その状態のまま私の顔を覗き込んだ。

　その距離があまりにも近すぎて、離してほしかったけど、どうやらそれは許してくれそうにない。