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A
「グリム!探したよ!」
グリム
「A、オレ様を連れ戻しに来たんだな! 絶っ対に戻らないんだゾ」
グリムは前肢を手前に出し、耳を伏せている。
様子から見るに、警戒モードに突入している。
A
「…わかったよ」
私は諦めるように呟く。
グリム
「やけに簡単に引き下がったんだゾ…」
A
「今、教室で皆とお菓子パーティーしてるのに…残念だなぁ」
グリムを連れ戻すために思い付いた手、
その手とは、グリムを騙すことだ。
グリム
「あの先生が許すわけないんだゾ。そんなバレバレな嘘、引っかからないんだゾ」
A
「嘘じゃないよ。先生が急な出張で呼び出されて、今は自習中なんだよね」
私は嘘がバレないように、普段通りに接する。
A
「そこでエースがさ『お菓子パーティーしようぜ』って言ってきたんだよ」
グリム
「ぐぬぬ…証拠はあるのか?」
グリムは眉を潜めて、じっと私の目を見る。
まだ疑っているようだ。
A
「証拠ならあるよ。ほら、教室見てみて」
私は教室を指さした。
グリム
「本当なんだゾ…エペルがチョコボーを振ってるんだゾ」
エペルは私達に手を振るようにチョコボーを左右に移動させている。
ナイス! エペル!
てか、ここから見るエペル可愛っ!天使!
A
「ね?言ったでしょ。嘘じゃないって」
相手に嘘を着いた後、
証拠を見せ付けるとどうなるだろうか。
ほとんどの人がその嘘を信じ込むだろう。
例え、バレバレな嘘だろうが、上手い嘘だろうが、証拠の代わりさえあれば何とでもなる。
証拠が嘘だとバレたら終わりだけど。
A
「でも、戻らないんだよね…。
グリムがいたら、もっと楽しくなるのになぁ…」
それと、相手の必要性を話すと効果的だ。
グリム
「わかったんだゾ、仕方ないから教室に戻ってやるんだゾ」
グリムは相変わらず、偉そうに返事をする。
A
「良かった! じゃ、一緒に行こ!」
グリムは私の腕中に飛び込んできた。
ふわっとした感触が布越しでも感じられた。
ふっ、計画通り
推しに嘘つくとか胸が痛いけど…
てか、可愛いなっ!
私はグリムを連れてって、来た道を戻る。
グリム
「ふなぁ! 先生がいるんだゾ!」
え
私は教室の方にバッと顔を向ける。
向けた先には、先生が立っていた。
グリム
「騙したんだゾ!」
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アルト(プロフ) - ヤバい好き(突然の告白)1-19のおなかがなる場面で自分もおなかがなって「あれ?運命?(は?)」と思いました()更新頑張って下さい! (2021年6月6日 22時) (レス) id: a93e709eaf (このIDを非表示/違反報告)
ダブルブェ(プロフ) - えびたろーさん» えびたろーさん、ありがとうございます!!!!(クソデカボイス)そんなに言われると、照れちゃいます(/ω\*) (2020年11月20日 19時) (レス) id: fbab1bff8c (このIDを非表示/違反報告)
えびたろー(プロフ) - ややややややばいですほんとに好きすぎる泣やばい……好きです!!!!((クソデカボイス (2020年11月19日 23時) (レス) id: 57d8f81140 (このIDを非表示/違反報告)
ダブルブェ(プロフ) - えびたろーさん» えびたろーさん、ありがとうございます!!!上手く伝わって良かったです、ほっとしました!!!初めて言われたので嬉しいです!!!ありがとうございます!!すっごい長編になりますが頑張ります(`・ω・´)ゝ (2020年11月19日 13時) (レス) id: fbab1bff8c (このIDを非表示/違反報告)
えびたろー(プロフ) - ダブルブェさん» 待って下さい(><)泣めっちゃ丁寧にありがたうございます!!!!今試してみたのですが出来ました!めっちゃ優しくて 作品だけじゃなくてダブルブェさんのことももっと好きになりましたぁぁぁ好きです!! (2020年11月18日 21時) (レス) id: 57d8f81140 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ダブルブェ | 作成日時:2020年10月28日 14時