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真っ赤な花。 ページ11

「うーーーーん…………」


広い家で一人、ソファでうずくまっている。


「いったい……ホントに痛い………」


腰の神経全部切れたんじゃないかって思うほど腰が痛い。

中也はお昼前から仕事に行っちゃったし家は私一人。


けど心の奥で中也が仕事で良かったと思っている自分が居る。

だって……思い出しちゃうじゃん……


「あ"あ"あ"あ"あ"…………」

思い出して顔が真っ赤になる。

もうしばらく中也の顔をまともに見れる気がしない……

今日の朝だって………



「おはよう」

目が覚めたら目の前に中也がいた。

しばらく昨日の夜のことを思い出せなくてボーッとしてた。


ふと、体に触れる布に違和感を感じた。

いつもの寝巻きの触感じゃない気がした。


「あ。」

思い出して一気に体が熱くなった。


「うえぇぇ…………」

布団の中に潜り込む。

唐突に腰に電流が走るような痛みを感じた。


「ンだよそんな照れて」

キシ……とベッドが軋んだ。

中也が動いたんだろう。


「可愛かったぞ」

耳元で中也の寝起きの低い声が聞こえた。


「あ"あ"あ"あ"あ"あ"…………腰痛いぃぃ……」

「大丈夫か?」

「大丈夫か?じゃないよ……ホント…手加減って物を知らない………」

ちら、と顔だけ布団から出して中也を見た。


返事をしないからどんな顔をしてるのかと思ったら。


「悪かったなァ」


ニヤニヤしながら私の顔を見つめてた。


その顔が昨日の夜の中也の顔と重なって顔がどんどん赤くなっていく。


「もうホント中也嫌い………」

中也がケタケタ笑った。


「風呂一緒に入るか?」

「え…………ごめん無理………どうぞお先に入ってください………」

またクツクツと笑って私の頭を撫でた。

「気が変わったら来て良いんだぞ」

「変わりません……」


中也が部屋を出て行って、扉が閉まった。


布団から出ると腰が痛んだ。

下着の上に中也のシャツを着ていた。
我ながら恥ずかしい服装。


置いてあった全身鏡で自分の体を見た。

真っ赤に花を咲かせる鬱血跡が至る処にあった。


昨日の夜の自分を思い出して自分を殴りたくなった。

「あぁ……恥ずかしぃ……」



朝ご飯の時もいつもはお喋りするのに、今日は私が素っ気ない返事をして中也に笑われて。

私は初心過ぎるのか恥ずかしがりなのか、とにかく普通がどんなのか分からないからスゴく気まずかった。




もう二度目なんて出来ない気がする………


ちょっとしたいと思ってる自分もどこかにいるけど。

そばに。→←甘い甘い――。



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設定タグ:中原中也 , 文豪ストレイドッグス , 文スト   
作品ジャンル:アニメ
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nao - 私情はさみます……すいません、覚えてるかな、うちのことmaoです、これ見てくれてたら嬉しいです、そして返信くれると嬉しいな……… (2020年9月29日 23時) (レス) id: cb11543b97 (このIDを非表示/違反報告)
きおく(プロフ) - やっぱりハッピーエンドですよね…!!分かりました!!夢主ちゃんも中也も幸せにします!!コメントありがとうございました!!! (2019年9月26日 17時) (レス) id: 8fb2214b40 (このIDを非表示/違反報告)
ありさ(プロフ) - ハッピーエンドにしてあげて下さい!!  (2019年9月26日 17時) (レス) id: 2eff2af79a (このIDを非表示/違反報告)
きおく(プロフ) - なるほど…!!ありがとうございますー!!! (2019年9月24日 18時) (レス) id: 8fb2214b40 (このIDを非表示/違反報告)
れいな(プロフ) - 私はハッピーエンドがやっぱりいいです! (2019年9月24日 12時) (レス) id: 11efb22fa1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:きおく | 作成日時:2019年7月22日 18時

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