√通過電車

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結局 一人で用事をすませて
教室で帰りの支度









今日も ぼっち下校かよ。
そのとき









顕「あれ？Aちゃん」

廊下からリュックを背負った 顕嵐くんが教室にはいってくる









「あ、顕嵐くん

今から帰り？」









顕「うん。そーだよー」



私の前に立つと じーっと私のことを見下ろす









「な、なに」









顕「なんか、表情暗くない？」


ドキッとした。
まさか言い当てられるなんて思ってなかったから









動揺と顕嵐くんに会えた安心で
涙腺が緩む









涙を耐えようと下を向き
無言になってしまった私









なんて言い訳しよう
気まずい雰囲気なっちゃう


色々考えたけど









あの日と同じように
顕嵐くんの手が ゆっくりと私の頭を撫でた









それだけなのに なぜか気持ちが軽くなって
左目から１滴 涙が落ちた









なにも聞かない なにも言わない



なのに全部を理解したようにそばにいてくれる



顕嵐くんの優しさが痛いくらい 胸に残った。









.









+



何分たっただろう？
静かな教室









先に口を開いたのは顕嵐くんだった


顕「Aちゃん」









頭を撫でていた右手が 私の左頬にくる

軽く顔を持ち上げられて 顕嵐くんと目が合う









.









.









＿＿＿心臓が やけにうるさい。








√ 視線

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