√通過電車

25 yuta ページ25

視聴覚室の一番後ろの席に、見覚えのある眼鏡ケース









最近はみてなかったけど、俺の記憶が正しければAのもので









高校生になってコンタクトにしたらしいけど


今日は眼鏡なのかな？









てか、結構目悪いからコレないと不便だよな








優「ちょ、届けにいってくる！」

ケースをもって教室をでると









扉の後ろに見覚えのある姿

優「え！A？」









振り返った彼女は、どこか苦しそうな顔で









「優太、」

視線が俺の手元の眼鏡ケースでとまる









優「あ、これ届けようとおもって」









「よくわかったね、私のだって」

さっきからAは俺の目を見てくれない









優「何年一緒にいたとおもってんだよ」

そう言えば









「……幼なじみ、だもんね」

下を向いたまま小さな声で呟く









‘幼なじみ’
なぜか今はその言葉が 重りのように心にまとわりつく









優「幼なじみじゃないかな」


その言葉に縛られたくない









優「＿＿＿大切な女の子」

Aの頭の上に手をのせると、









頬を赤くしたAが俺を見上げる









「それ、ずるい」









紅潮した頬


潤んだ目









Aの全部に気付いたら惹かれていて、









「……今日、一緒に帰ろ


待ってるから」









そういって 小走りで戻っていくA









Aも、じゅうぶん ずるいよ









.









本気、ださないと。









√ 惚








@

星が赤に…
沢山のコメント評価 本当にありがとうございます。
これからも、頑張ります！

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