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入間と出会ってから2年程たち、私は17歳になった。普通にクラスメイトとも仲良く過ごし、先生からの評価も上々だ。
そんな私に心配事が1つ。
『入間、何処に行ったんだ…』
そう、入間の姿が暫く見えないのだ。
彼は家庭の都合上、既に色んなとこで働いたり生活したりしていて1ヶ月ほど見かけない時もあるが、そういう時は必ず事前に私に伝えてくれている。
なのにここ3ヶ月は一切の音沙汰無しだ。
『…嫌われちゃったのかな……』
何か、彼の気に障ることをしてしまったのかもしれない。お節介過ぎたのだろうか…またなのか……せっかく友人と呼べる人が出来たのに、また…。
昔の記憶が頭をよぎる。
前世の話だ。中学校での休み時間に御手洗に行った時、個室の1つを使っていた私は聞いてしまった。
「Aってさなんかウザくない?」
「え、分かる!私もめっちゃ思ってた。」
「だよね〜!お節介っていうか余計なお世話っていうか」
「いい子ちゃんぶってる感じするよね」
頭を鈍器で殴られた様だった。
この会話をしていたのはいつも仲良くしてた2人だったのだから。
そうか、そうな風に思われてたのか…
暫く個室に籠った後、その日は仮病を使って早退した。
その日以降、余り学校に行かなくなった。
…勘違いをしてしまったのかもしれない…本当は、私のお節介に迷惑していたのかも…。
いや、入間は優しい…きっとそんな事は思っていない…でも…。
この日は夜中まで自問自答を続け、気付いたら眠りについていた。
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作者名:スカッシュ | 作成日時:2024年3月5日 22時