離れない光【アンナチュラル】 (ページ12)

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北瀬 Aside

カチャ･･･

時計は1時前を指している

深夜、静かに聞こえたドアノブの音に、ゆっくり瞼を持ち上げた

「･･･おかえりなさい、南雲さん」

「A、起きていたんですか」

「おかえりなさい、」

そこはただいまと言うべきだろう、もう一度強めに言う

「ただいま」

そのまま隣に横になったとき、自分と同じシャンプーの匂いがした

「･･･お風呂、早く帰らないから冷めてたでしょ」

言って自分の可愛げのない言葉を後悔する

「まあ、今日は風呂に浸かる気分では無かったので、いいんですよ」

目が合った

「･･･夕食は、食べたんですか？･･･」

距離が近づく

「ええ、食べました」

軽く唇を重ねられた

おやすみなさい、

そう言い、私の方を向いたまま目を閉じた先輩を見て思う

この家に居候して、かなり経つ

ずっとこのままでいれればいいのに