乾青宗は妹を取られたくなくて必死な様子です【2】

勉強会 ページ25

放課後にファミレスに集まってテスト勉強するのが習慣化されてきた頃、Aが突然『今日は特別な先生を呼んでるから楽しみにしてて』と話した。




佐「特別な先生って誰？」

龍「まさか転校生か？」

三「あー、あの特進科の」

羽「アイツは自分からオレたちに関わってくるようなタイプじゃなくね？」

佐「いやでも下心丸出しで来るかもしんねーよ？」

羽「アイツAの事好きだもんなー」

三「Aの事だからオレ達がいること話してないかもな」

龍「その可能性あるな」




Aがドリンクバーに行っているのをいい事に、4人は勉強を中断して誰が来るのか作戦会議している。








すると、タイミング良くお店の自動ドアが開き2人組が入店してきた。

「いらっしゃいませ、2名様ですか？」

九「いえ、待ち合わせで「あ、Aいた」あ、ちょっとイヌピー待てよ」




店内に入ってAを見つけるなりすぐに駆け寄る青宗。

青「A遅くなってごめんね」

『お兄ちゃん！一くん！来てくれてありがと〜』

九「Aちゃんから一緒に勉強したいって言われて来ない訳ないよ」



店内の入口で話す3人。Aと2人が並ぶと華やかなもので、店内の客達がチラチラと視線を送る。



九「ここで話すのも何だし席に行こっか」

青「だな、それよりなんでそんなにコップ持ってるんだ？1人でそんなに飲むの？」

『ううん！別に頼まれてないけどみんなもそのうち飲むかなって思って一緒に持ってくの！』



''みんな''という言葉に嫌な予感がありながらも2人はAについて行って席に向かう。

するとそこには教材を広げて勉強している4人の姿が。





青宗/九井「だと思った」

佐野/龍宮寺/三ツ谷/羽宮「え？」



会って早々お互い思っていることが顔に出ている。




青「A…お誘いの連絡はすごく嬉しいけど、今度からは誰が一緒なのかもちゃんと教えてね？」

九「Aちゃんとイヌピーと3人で勉強出来ると思ったのに」

『あれ？メールで言わなかったっけ？…………あ、ごめん。送信出来てなかったみたい』








佐「もしかして特別な先生って…」

『そう！お兄ちゃんと一くん！2人とも頭いいし教えるのがすっごく上手なんだよ』

青「A限定」

九「同じく」




Aの両隣に立つ不機嫌そうな2人からは「A以外に教える訳ないだろ」という無言の圧が出ていた。

終わり ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)

←勉強会

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す