【銀魂】俺はこう見えて元攘夷志士です

第四十一話 ページ44

俺がまだ15､6の頃､俺らの住んでいる場所で夜兎狩りというのがあった｡

その名の通り夜兎を狩る集団が夜兎を狩って回っていた｡
夜兎だった俺達家族は当然狙われた｡
夜兎を相手にしても全く怯まない奴等に俺は怯えていたのをよく覚えてる｡

奴等を相手に俺等は戦った｡
そして勝敗が決まった｡

俺等は負けたんだ｡

父も母も血だらけ､妹も血だらけ､そして俺も真っ赫な血を全身に浴びていた｡
自分の血も家族の血も混ざっている｡

両親は俺等子供を庇って即死､妹はその時はまだ息があったがもう助からない｡
俺は急所をギリギリ外れて助かった｡
わざと外したのか､外れたのか｡それはわからない｡

妹の血を必死に止めようとするがドクドクと血が溢れてきて止まらなかった｡

自分も大量に出血している為､意識が朦朧といている｡
視界が揺らぐ中､妹だけは助けようとするがとうとう俺は力尽き､その場に倒れてしまった｡
もうこれじゃ誰も助からない｡そう思いながら｡


起きた時にはもう知らない所にいた｡
俺の手当をしてくれた人に妹はどこだと聞いたが､近くにいたのは40代くらいの女性と男性だけだったと｡
小さな女の子はいなかったと｡

俺はその場所に戻って必死に妹を探した｡
何日も何日も飯も食わずに探し回った｡

だが見つからなかった｡

見つかっても生きていないかもしれない､諦めろ｡と言われた｡
そんなの諦められるはずがない｡
俺は絶対に妹を見つけ出す｡


だが妹は何ヶ月､何年経っても俺の前に現れなかった｡

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