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▽. 5 高杉晋助 ページ6

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翌日。


また塾で嫌なことがあり、
追い打ちをかけるような父の叱責を
受けてきた晋助は家を出て寺にやって来ていた。



腹減ったな、とため息をついて
寺門の方を見てみる。


今日はいやしねェか……。


気にかけている自分がよくわからない。

あんなに鬱陶しく思っていたのに。




訳もなく立ち上がり、寺門の方へ
近寄ってみた。


すると、石段をひとつひとつ上ってくる
小さな影を見つける。


少し考えて、寺門の裏に身を潜めてみた。


昨日の今日で立場が逆転しているなんて、
おかしな話だ。

気配を消して彼女を待つ。


石段を上る足音が近づいてきて、
1番上までたどり着いた時、
少女の目の前に顔を覗かせた。




「……よォ」


「………っ!!」








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作者名:あやの | 作成日時:2018年5月20日 20時

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