【ユーリ!!!on ICE】マーメイドの太陽

可愛くて仕方ない ページ18

「え！？Aめちゃくちゃ可愛いよ？」

「…は？」


ピチットの突然の言葉に声を上げたのはAだった。



「だってさ、A部屋とかに大会とかでもらったぬいぐるみとか飾ってあるし」

「え、ちょっ…」

「冷たい時のが多いけど、笑った顔すっごい可愛いし」

「ピチット…」

「頑張り屋さんだし、お菓子食べてる時若干顔緩んでるし」

「ちょっと…！」

「本気で怒ったら怖いけど、

　沢山褒めると照れて顔真っ赤にして怒る所は可愛いし

　それに、具合が悪い時に…」


「お願いだからもうやめて！！」


Aは顔を真っ赤にして背伸びをしてピチットの口を両手で塞ぐ。

ピチットはAの手をどけ、「ほらね。可愛いでしょ」とニコニコと笑う。

「だからやめて！」と最早涙目である。

その様子に女性選手は「はいはい。ピチット、気が変わったらデートしましょ」と笑って自分の練習場へと去った。


「Aの可愛さが伝わって良かった」

「あのね！ああいうのはただ私が日本人だからからかわれてるだけだから！

　本気にしなくていいの！！」


そこへ「お前ら何してんの？」とジョンと勇利がやってくる。

「あ、ジョンと勇利！Aってすごく可愛いよね！？」

「は？」

「もう！ピチット！！」


先ほどまでの事を説明すると、ジョンは「あ〜まあ、ブスではないよ」と答えた。

「えー！可愛いよ！」

「日本では可愛い部類に入るんじゃないかな」

「さすが勇利わかってる！」


「本当にやめて！！」

Aから溢れ出る怒りのオーラに男３人は黙る。


「にしても、ピチットやけにAのこと気に入ってんな」

ジョンがニヤニヤとしながらピチットにそう問う。



「だって、妹ができたみたいで可愛くて仕方ないんだ」



ピチットのその言葉は心の底から出たものだった。

【妹】

その返答にジョンはしまったと思った。

「もう、いい加減練習行こう」

「あ、そうだね」

Aの言葉でその場で解散となった。




「A、ごめん。俺…」

余計な質問をしてしまったとジョンはAに謝る。


「別に。ピチットならあり得るから」

Aはと言うと特に気にしていない。




ただ、恋は邪魔ではないのではないかと思い始めていた。






＊おまけ＊


その夜、ピチットのＳＮＳのページにAの写真と一緒に

【可愛いよね？】

という投稿があった。


Aの絶叫が響いたのは言うまでもない。

選択１→←可愛気のない

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