子狐の白澤様の休日 後篇 ページ30
「僕がバカにされた?なんで?」
「…白澤様は確かに女の人とお金にだらしないけど、
薬に関してはすごいのは知ってるから、私が薬剤師になれたのも入社出来たのもコネだなんて
師としての力が足りないと言われたみたいで…
勿論、私の力が足りないのが一番の原因だけど」
白澤はとても愛しいその頭を撫でた。
昔に比べていくらか大きくなったその頭は毛の柔らかさは変わらない。
「周りの言うことなんて気にしなくていい。僕の為に怒らなくていい。
こんちゃんが実力で受かった事を知ってる人はちゃんといるから
昔からとても利口で好奇心に満ち溢れていた。食いしん坊で甘えん坊な所も変わらないそこが今でも愛しくてたまらない
自信を持ちな。お前は僕に愛されてるとても優秀な弟子の1人だよ」
ちゅっと額にキスをされ、Aは懐かしい感触に気恥しさを感じた。
可愛い可愛いAが自分の為に怒ったと、嬉しさが爆発して顔中にキスをすれば
「もう!しつこい!」
と振り払われていたが、白澤はニヤニヤが止まらなかった。
「Aさんって、仕事だと普通なのに白澤さんや桃太郎さんの前だと顔つきが子供っぽくなるんですよね」
鬼灯と閻魔大王がお茶を飲みながら世間話をしていると鬼灯がポツリと言葉を洩らした。
「そりゃ、あの子はまだ子供だよ。あの子は成長が特殊だったし、精神もそれに合わせて大人になった所があるけど、本質はまだ親に甘えていたい子供なんだよ」
閻魔大王はAに桃源郷から通うのは大変じゃないかと聞いた時の話しを始めた。
『…面接では家業のサポートなんて言って断ったけど、
本当はまだあの家で皆といたいんです。だって大好きだから』
「あの時は昔のAちゃんの顔してたんだよね。あの子はあの二人にはまだまだ甘えん坊だよ」
その話を聞いて、同じく昔からのAを知っている鬼灯はあの2人には敵わないことが妙に悔しさを感じる。
お泊まりの時に寂しいと言い膝の上に乗せて仕事した事や、夜に泣きながら部屋に来た事、
昔の甘えん坊っぷりはもう上司になったという事も関係してか自分の前では見なくなった。
「今度機会があれば聞いてみますか…」
夜、白澤は珍しく遊びに行かずに寝室で眠るAの様子を見に来た。
「我的可爱的孩子。不认为令人感到悲痛的事情还�偕开而送」
そう囁きながら優しく頭を撫でた。
僕の愛しい子。まだ離れるなんて悲しい事を言わないでおくれ。
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猫もん - 子狐が座敷童子に嫉妬する話、泣いてしまいました…小さい頃ってこんな感じだったなぁ…と思い出しましたw (2023年1月19日 18時) (レス) @page6 id: ab6da51256 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» ありがとうございます。 (2020年6月16日 1時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - いえいえ、、!鈴さんのできる範囲でゆっくり更新して下さい!気長に待ってます! (2020年6月10日 22時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
鈴(プロフ) - 褓さん» コメントありがとうございます。留守にしていてすみません。更新頑張ります(*´∀`) (2020年6月10日 16時) (レス) id: b29c9bf4f3 (このIDを非表示/違反報告)
褓(プロフ) - 久しぶりに占ツク開いたらたくさん更新されてて嬉しかったです、、!!これからも更新楽しみにしてます〜!! (2020年6月10日 12時) (レス) id: 8689638df7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:十五 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php
作成日時:2018年3月7日 0時