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あれからAが起きて来たのは夜中だった。






リビングのソファーで寝ていた俺を覗きに来た気配で目を覚ます。







渉「…起きたの?動けたなら、熱は少し下がったのかな」




起き上がってAのおでこに触れてみる。






渉「うん、さっきよりマシかな…なんか食う?おかゆ作ってあるけど…A?」

あ「渉くん…私まだよくわかってないの。帰っていい?隣なら心配いらないから。仕事もあるし」

渉「…うちにいるのやだ?」

あ「やだとかそういうのじゃなくて…久しぶりに会って、こんなんで、どうしていいかわかんないの。渉くんと2人きりなのも…落ち着かない」

渉「あんなすぐ寝ちゃったくせに?」

あ「そ、それは熱のせい!わ、わっくんのことはありがとう。ちゃんと気を付けるから」

渉「…じゃあ、熱下がったらまた来てよ。って言っても、時間合わせられるかわかんないけど」

あ「渉くん、今忙しいもんね。私遅い時はとことん遅いけど、大体日付変わる前には帰って来てるから、渉くんの都合で大丈夫」

渉「仕事何してんの?」

あ「写真だよ。動物メインで写真撮ってるの。たまに雑誌とかで動物使用する時も頼まれたりするから……渉くんの事務所の人達とお仕事したことあるよ」

渉「マジで?」

あ「…あの、今日はもういいかな?助けてもらったお礼はまたちゃんとするから」

渉「あ……ん、じゃあ、わっくん連れてくるよ」








寝室に行く前にキッチンに寄って、おかゆをタッパーに詰める。



ぼーっと立っているAに、わっくんとタッパーを渡して玄関まで見送った。








渉「あっためて食いな。ちゃんと戸締まりしろよ?」

あ「大丈夫。私だってもう29なんだから…今日はありがとう」








Aが家に入るまで見届けてたけど、1度も振り返ることなくAは家に入って行った。




再会の仕方が良くなかったか、寝てけと強引過ぎたか、Aの警戒心が凄かった気がする。



もっともっと無邪気に笑う奴だったのに…






ふと、見上げたAの家の表札。





渉「あれ?長谷川?」







Aは確か「高崎」だったはず…





突然いなくなった理由と、当時と変わっているらしい名字…

一体Aに何があったんだろう…





今考えても仕方ないし、仕事で朝早いから部屋に戻ると、Aのいた形跡を残すベッドと枕のシーツを交換した。






風邪移っちゃまずいからね。

あいつも気にするだろうし。

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みなみ(プロフ) - ユカ子さん» コメント、ご指摘ありがとうございます。私個人としては「w」で統一してるので、今のところ変えるつもりはありません。ご理解頂けると嬉しいです。今後の参考にさせて頂きます。 (2015年11月28日 16時) (レス) id: ea6eeab55c (このIDを非表示/違反報告)
ユカ子(プロフ) - wより(笑)のほうがいいと思います。 (2015年11月28日 16時) (レス) id: 974d9893bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みなみ | 作成日時:2015年11月11日 17時

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