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届いてた
伝わっていた

その事がただ嬉しくて抱き着くAを抱き締め返すことも忘れて立ち尽くしていた




あ「渉くん...私ッ」

渉「やっぱりおまえは凄いな」

あ「え?」

渉「本当に伝わったわ」

あ「渉くん?」

渉「おまえならわかってくれる気がしたんだ。だから『ごめん』って伝えた。『会いたい』って伝えた」




ぎゅっとAを抱き締めて、髪に触れればひんやりと冷たくて、いつから下で待ってたんだろうって一気に愛おしくなった



足元にじゃれつくわっくん


お前もAに会いたかったんだろうけど、ごめんな
今は俺に譲って欲しい



わがままで頑固ですぐ噛み付いて来るような奴で、でも本当は弱くてただ強がりで寂しがり屋で泣き虫なこいつをもっともっと抱き締めていたいんだ




抱き締める腕に更に力を込めたら、Aも俺の胸元に顔擦り付けながらぎゅーッて抱き着いてきた




渉「A」

あ「今日は帰らないよね?」

渉「ん?」

あ「一緒に居てくれるよね?」

渉「あぁ、でも俺まだ聞いてないな…」

あ「なにを?」

渉「俺に言う事あるだろ?」




帰る気なんてない
まぁ、帰るってより俺んちに連れて行きたい感じだけど、その思いをぐっと堪えてしまって、結局意地悪な俺が顔を出す




渉「色々あるだろ?わかんない?」

あ「...お疲れさま」

渉「ありがとう。それから?」

あ「...おかえりなさい」

渉「ただいま。次は?」

あ「昨日はわっくんありがとう」

渉「どういたしまして。次」

あ「……怒ってごめんなさい」

渉「ん。あとは?」

あ「ケガさせてごめんなさい」

渉「うん、もう大丈夫だよ。ちゃんとわかってんじゃんw」

あ「渉くん...」

渉「ん?」




顔を俺にうずめていたAが顔を上げ俺を見上げる



あ「すき」

渉「へ?」



俺の意地悪を越えてきたAの想い



あ「すき...だいすき」



俺を真っ直ぐ見つめながら切なげに紡がれる言の葉



あ「渉くんがだいすき...帰らないで...渉くッんんッ///」



胸がぎゅっとして、もうどうにもこうにもAが愛おしくて、Aが伝えてくる想いをこぼしたくなくて、その口をキスで塞いだ



あ「んッ...///」

渉「...はぁ//……帰らないから...帰らない。ここ寒いし、部屋入っていい?」

あ「...うん//」




リビングへ向かわず俺が手にかけたのはAの寝室の扉...



渉「A...」



Aの手を取り薄暗い部屋の中に入ると、再びAを抱き締めた

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みなみ(プロフ) - ユカ子さん» コメント、ご指摘ありがとうございます。私個人としては「w」で統一してるので、今のところ変えるつもりはありません。ご理解頂けると嬉しいです。今後の参考にさせて頂きます。 (2015年11月28日 16時) (レス) id: ea6eeab55c (このIDを非表示/違反報告)
ユカ子(プロフ) - wより(笑)のほうがいいと思います。 (2015年11月28日 16時) (レス) id: 974d9893bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みなみ | 作成日時:2015年11月11日 17時

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