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俺がAから降りると、ゆっくり体を起こして俯いたままでいる。
太輔に焦るなと言われたのは、こういうこと?
俺はAが好きだし、Aも俺が好きだと言ってくれたから…
積もり積もった想いが溢れて仕方なかった。
確かに今のは無理矢理押し倒したような感じだけどさ。
渉「A…ごめん」
あ「ううん。私がいけないの」
渉「なんで?」
あ「渉くんの好きがおっきすぎて、嬉しいのに、会ってからの展開が早すぎて頭と気持ちが追いつかないんだ。それを太ちゃんに話したから心配してくれたんだと思う」
渉「俺、太輔に焦るなって言われたんだよね」
あ「そっか…」
渉「大事にしようとしながら怖がらせてちゃ意味無いよな」
あ「…渉くん」
渉「ん?」
あ「…ぎゅってしてくれる?」
渉「いいの?」
あ「渉くんのことは大好きだもん。くっついたりしたくないわけじゃないし。ただいつも渉くん突然だし強引だから…」
渉「…悪かった。俺が悪かったよ」
そっとAの隣に座って、ゆっくり腕の中に閉じ込める。
Aも俺の背中に腕を回してきゅっと服を掴む。
あ「渉くんの好きは凄く伝わってくるの。だけど私はちゃんと伝えられてないよね…」
渉「大丈夫。今めちゃくちゃ伝わってくるから」
Aの頭を撫でながら、こういう時間を大事にしなくちゃいけないなって思った。
やっと会えた喜びと自分の欲が勝って、A自身のこと考えてやれてなかった。
あ「私、本当に渉くんの彼女なんだよね?」
渉「は?何今更」
あ「だって、まだ信じられないんだよ。渉くんとまたこうして話ができてることすらびっくりなのに」
渉「信じられなくて、俺と距離置いてた?俺の好きは伝わってるくせに、俺との関係は疑ってたんだ?」
あ「…ごめん。夢見てるんじゃないかって不安だったの」
渉「おまえは俺の彼女だよ。絶対離れないし、離さないから。俺、おまえしか好きになれないんだから」
あ「うん…」
渉「もう大丈夫?不安じゃない?」
あ「大丈夫だと思う」
それからしばらく抱き締めてた。
俺の服を掴むAの手が緩まったと思ったら、すーすーと寝てしまっていた。
このままベッドに運んで一緒に寝たら、泣いて怒るだろうなって思って、もうしばらくだけそのまま寝かせて、日付けが変わる前にAを起こして家に見送った。
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みなみ(プロフ) - ユカ子さん» コメント、ご指摘ありがとうございます。私個人としては「w」で統一してるので、今のところ変えるつもりはありません。ご理解頂けると嬉しいです。今後の参考にさせて頂きます。 (2015年11月28日 16時) (レス) id: ea6eeab55c (このIDを非表示/違反報告)
ユカ子(プロフ) - wより(笑)のほうがいいと思います。 (2015年11月28日 16時) (レス) id: 974d9893bf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みなみ | 作成日時:2015年11月11日 17時