17 ページ17
丈「知らないっすか？」
文一「…何で知ってんねん」
康二「やっぱり…」
文一「どういう事や」
大吾「この間…龍太くんを訪ねて来たんですよ…」
文一「龍太はどこに？」
康二「まだ…ですけど…」
ｶﾞﾁｬﾊﾞﾀﾝｯ
龍太「…居たんですね」
文一「なぁアイツに会ったってホンマか？」
龍太「ホンマですよ」
文一「何で今更アイツがお前の前にっ…」
龍太「…誤射の事、忘れさせないように」
文一「龍太…」
龍太「ずーっと、これからも」
文一「それでええんか？お前は」
龍太「あれはアイツのせいでもあるけど…」
文一「…俺らのせいでもあるよ。…それは…すまなかった……けど…」
龍太「なら…止めないでください」
文一「お前…」
龍太「…俺はアイツに復讐する為にこの仕事を続けてるから」
文一「お前…これ以上傷付いてどうすんねんて！」
龍太「だって失う物がないから。どれだけ傷付いても結果は一緒。何も変わらない」
文一「龍太…」
龍太「…だってそうでしょ？…文一くん達は責めないけど…アイツだけは許さない」
文一「龍太」
龍太「お願いやから止めないで」
文一「何で…」
龍太「アイツに復讐したら…辞めますから」
文一「…龍太。もう…辞めてくれ」
崇裕「文ちゃん…？」
文一「これ以上傷付くのは見てられへん…」
真鳥「文一くん…」
文一「偽善とか…思ってくれていい。けど…これ以上傷付いても…どう足掻いてもアイツに復讐なんて無理やねん…」
龍太「…そんなの…分かりきってますよ…」
文一「なら…」
龍太「お兄や将也のためでもあるんです…」
文一「どういう…事や…」
龍太「僕…お父さん居ないでしょ？」
文一「え…」
龍太「アイツの…仲間に殺された…」
皆「！？！？」
龍太「だから…復讐しないと気が済まない…だから…」
文一「もうやめろ」
龍太「何で…」
文一「俺にはお前の気持ちが分からへんけどさ…これ以上苦しんだってどうしようもないやん。悔しいのは…伝わってきた。けどさ…復讐の為だけにこの仕事をやるのは…違うと俺は思うで。お前が苦しまないように、辛い思いしないように…俺らは、俺らなりにお前を守って来たんや。マーシーとかさ…キクが聞いたら「辞めろ」って言うはずや。お前の
兄貴もな？…偽善やって思ってくれてもいいよ。けど…自分で自分の首絞めて、どうするんや。辛いのや苦しいのは見てたら伝わる」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 109人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：室担の黄色ジャス民
| 作成日時：2018年7月17日 20時
