トリセツ四十六 ページ50
夢主side
黒尾「Aー、ちょっと来い」
「？はーい」
草むらの方で鉄郎の声がした。幸い、お皿のスイカは無くなってたので、小走りで鉄郎のところに行く。
そこには烏野のメンバーが何人かいた。
「昨夜、お宅のメガネ君の機嫌損ねちゃったみたい」
澤村「えっ？」
鉄郎に頭を撫でられながら言われた。皆、なんで？って顔してる。
「私、謝んないからね」
黒尾「わーってるよ。実はさぁ…」
鉄郎が昨日のことを話すと、烏野の主将が「へー！」と感激したように声をあげた。
澤村「あの月島が成り行きとは言え、自主練に付き合ったのか。で、何か言ったの？」
黒尾「俺じゃなくてカノジョがねー、ちょっとねー」
「アドバイスしただけよ」
黒尾「他にもあるでしょー？」
「…レギュラーの自覚あるの、とか今まで何してきたの、とか翔陽とかに負けるよ、とか」
私がそう言うと烏野が若干引いたように顔を引きつらせた。
東峰「お、俺そんなこと言われたら、もうバレーできないかも…」
菅原「ネガティブヒゲめ」
澤村「孤爪さんってバレーの知識あるんだ」
黒尾「知識どころかカノジョ、木兎のスパイク止めれるくらいの実力も兼ね備えてるから説得力あるぜ」
鉄郎の言葉に「え！？」と驚いて私を見る烏野。なんで鉄郎が自慢してるのよ…
でも、こうして驚かれて褒められるの普通に嬉しい。
菅原「マジで！？孤爪さんすっげー…」
「…別に。っていうか孤爪じゃなくて、Aって呼んで。孤爪は研磨だから」
菅原「オッケーA」
黒尾「あー、一応謝っとくけど、コイツ敬語とか使えないから」
澤村「えっ、年下だったのか！？なんつー大人っぽさ…」
田中「お、俺…ある意味成人だと思ってました…」
菅原「それはお前が馬鹿だからだな」
烏野の人たちって面白いなぁって思ってると、かおりちゃんがまた私を呼んでた。スイカの片づけかな。
黒尾「話逸れたな。A、戻っていーぞ」
「ん、またね」
皆に手を振って、坂を下って行った。烏野って優しい人ばっかだから、今度名前呼びしよ。
黒尾「あー可愛い」
澤村「キモいぞ」
黒尾「彼氏なんだからいいじゃねぇか」
澤村「え！？お前が彼氏だったのかよ！！」
黒尾「いぇーい」
菅原「可愛い彼女とか腹立つ〜、滅べ」
黒尾「菅原クン辛辣！」
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作者名：Kyaaaa | 作成日時：2019年2月17日 14時
