孤爪姉のトリセツ【黒尾鉄郎】 (ページ42)

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トリセツ三十八ページ42

夢主side

そして午後の練習も終わり、合宿の全日程が終了した。

灰羽「またな日向！次も止めてやる！」

日向「負けねーし！194㎝に163㎝が勝ってやるよ！Aもまたな！」

「ん。次こそはリエーフ打ち抜いてね、期待してる」

灰羽「Aさんどっちの味方すか！！」

日向「おうよ！
あっ、そういえば1個聞きたいことがあったんだけど」

「ん？」

日向「Aってバレーやってたの？」

「あーまぁ、部活じゃないけど、ね。なんで？」

日向「ずっとコーチしてたじゃん！マネージャーなのに！」

あ…見てたんだ。

「まぁね」

日向「すっげーな！月島んとこに来たボールもさ、ビュンって一瞬で来て片手でバシィィン！って弾いてたじゃん！」

灰羽「Aさんは、あの木兎さんのスパイクもドシャットできるくらい強いんだぜ！？」

日向「梟谷のエースの！？カッケェェ！！」

灰羽「だろー？！」

げ、またリエーフ余計なこと言って…しかもリエーフが自慢してるし。

でも何か凄い褒めてくれた。
翔陽とリエーフに褒められるのはちょっと嬉しい。2人とも素直で正直だから。

「あれくらい、翔陽でもできるわ」

日向「そーかなぁ、へへへ」

照れ隠しのつもりで翔陽に言うと、頭をかきながら照れくさそうに笑う。

烏野「おい日向！バス乗るぞ！」

日向「あっハイ！じゃあまたなA、リエーフ！」

「あ、待って翔陽！」

日向「えっ？」

バスの方へ走り出す翔陽を呼び止めて、傍に行った。

「翔陽。これだけは忘れないで。
今やろうとしてることは、翔陽なら絶対絶対できることなの」

日向「！！」

「だから、やめたら駄目よ。やめたら、翔陽は弱いままだからね」

日向「…おう。絶対やめねぇ」

強く頷く翔陽に、優しく微笑んだ。

「再来週、楽しみにしてるわ」

日向「俺も」

どちらともなく拳をゴツンと当てた。
大丈夫、翔陽なら絶対できる。

そして翔陽はバスに向かった。

黒尾「あーあー、何アドバイスしたのかなぁ？」

鉄郎がニヤニヤしながら近づいてきた。後ろからリエーフも来る。

「別に、何も言ってない」

やるのは翔陽なんだし。

灰羽「日向だけズルいっすよ！いっつも褒めて！俺も褒めてください！」

「再来週も翔陽止めたらね？」

灰羽「！うっす！！絶対止めます！！」

黒尾「俺m((夜久「さぁ片付けよーぜー」やっくん！！」

再来週が待ち遠しい。