孤爪姉のトリセツ【黒尾鉄郎】 (ページ35)

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トリセツ三十一ページ35

夢主side

灰羽「ッシャァァァ！！」

移動攻撃もといブロードを見事決めたリエーフはガッツポーズをした。

でもその後、研磨にタメ口を聞いたことをちゃんと謝る。そして、それに気にしなくていいと返す研磨。

リエーフも研磨も素直でいい子だなぁ…

研磨「でも、ブロードなんて急に言われても困る」

灰羽「今のブロードって言うんスか！カッケー！！」

不満顔の研磨に、キラキラした笑顔を返すリエーフ。

っていうかカッケーって……

それを聞いて私は脇から声をかける。

「ちょっとリエーフ…移動攻撃と書いてブロードってこの前教えた」

灰羽「げっ、Aさん！」

私の顔を見て、怖いものを見たかのようにギョッとするリエーフ。

失礼ね…

「1回教えたバレー用語くらい覚えて」

腕を組みながら叱ると、リエーフは「すんません…」と頭をかいた。

灰羽「でも、できたじゃないスか」

と、どや顔のリエーフ。

「！…ん。
でもぶっつけはダメ。分かった？」

灰羽「はいッス！」

リエーフってホント、センスがあるわ。伸びしろがある。
これでもう少し能力と経験値があればスーパースターなのにな。

まるで翔陽だ。

黒尾「アイツ、相変わらず、試合になれば人が変わるな。こぇえー」

夜久「Aか？アイツの脳みそはバレーボールでできてるようなものだからな。
だから監督たちもAに任せっきりなんだよな」

研磨「俺、Aの練習強化メニュー、もう一生やりたくない…」

夜久「100本サーブとかだったっけ？100本サーブて…生川かっつーの」

研磨「いっつもフラフラして面倒くさがりなのに、バレーになると厳しくなる…」

黒尾「っていうかアイツ、リエーフに1回覚えたことくらい覚えてって…人のこと言えな((「え？？」いえ！何でもございませんっ」

夜久「黒尾死んだな」

トリセツその十、バレーに関しては鬼のように怖くなる。