トリセツ二十五 ページ27
夢主side
木兎「よっしゃ！いいトスよこせぇ！！」
京治の真上にボールを投げ、助走をつける光太郎。
今回はクロスかな。ストレートかな。
赤葦「木兎さんっ」
光太郎のジャンプと共に私もとぶ。
木兎「っちっさいクセに相変わらずブロックこぇぇな！」
そしてスパイクの瞬間、光太郎の視線が逸れた。
ストレート！
と、
見せかけて、
こっちでしょ？
ドドッ！！
「「っ！」」
派手な音をたてて手に当たるボール。
そのまま相手コートに勢いよく落ちた。
「いっ…たい…」
木兎「くそっ…キルブロック…！」
光太郎のスパイク、すごく痛い。
でも、ドシャットすごく気持ちいい…
赤葦「突き指してない？」
「平気。光太郎が視線でフェイントなんて、100年早いよ」
木兎「くっそーー！！」
赤葦「怪我させたら黒尾さんに殺されますからね」
黒尾「ぼーくーとー？？」
木兎「うぐっ…！わーってるよ！もう1本！！」
光太郎が悔しがりながら、助走の場所に戻った。
赤葦「さすがだね」
「すごい？」
赤葦「すごい。なんで女バレに入んないの」
「男バレに鉄郎がいるから」
赤葦「ホント黒尾さん好きだね。聞いたよ、この前の部活終わりに部室で」
「ちょっと京治…言わないで」
赤葦「え、何、照れてるの？」
「バカ」
そして何本か練習して、自主練は終了した。
結局、左手は何本か突き指した。利き手の右手は庇いながらやったから平気だった。
私がバレーで怪我するなんて…
さすが、全国五本指だな。
凄い謝られたけど。っていうか謝れって言われてたけど。
食堂が閉まりそうだと聞き、急いで片付けて、食堂に向かった。
木兎「腹減った−！！」
「私も」
黒尾「食べ過ぎんなよ−」
「食べ過ぎたことない」
赤葦「まぁ確かに、腹八分目だよねいつも」
黒尾「コイツの腹八分目がえげつねぇ量なんだよなぁ」
木兎「A！再来週の合宿も練習付き合えよ！」
「もちろん」
黒尾「Aがうちのミドルブロッカーだったら絶対全国優勝してる」
赤葦「確かに。木兎さんとめてる時点で全国五本指の座奪ってますよね」
木兎「貶さないで！！」
黒尾「俺の女を傷ものにしてくれた男に慈悲はない」
「傷ものって…突き指だし」
赤葦「木兎さん、女子に怪我させるなんてサイテーですね」
木兎「あかーし！！」
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作者名：Kyaaaa | 作成日時：2019年2月17日 14時
