トリセツ二十四 ページ26
夢主side
ザッザッと砂利を蹴りながら歩く。
体育館に近づくにつれ、色々な声が聞こえてきた。
「赤葦ぃ！もう一本！」
「腰落とせっつってんだろリエーフ！」
「うぅ〜…ハイっす！」
ドアの隙間から様子を窺うと、練習している人達数名の姿が。
その中にはやっぱり鉄郎がいた。
「お疲れさま」
体育館のドアをガラリと開けると、中にいた人達が一斉にこっちを見る。
木兎「おぉぉ！！Aー！！ひっさしぶりだなぁ！！」
黒尾「おっ！やっと来たかおバカちゃん」
灰羽「Aさーん！補習終わったんすね！」
赤葦「お疲れさま」
体育館にいた4人が口々に歓迎してくれた。
「自主練？」
黒尾「おー、主に木兎がな。俺はリエーフ鍛え中」
木兎「おかげでブロックなしなんだぜ！？」
赤葦「だからもうやめましょうって」
木兎「あかーしやる気！！黒尾ー、ブロックとんでくれよー！」
黒尾「えぇー、じゃあAにとんでもらえよ」
木兎「まじで！？いいの！？」
キラキラと顔を輝かせる光太郎。
黒尾「いい？」
「ん。アップとらせて」
黒尾「おう、さんきゅ」
木兎「Aのブロック久しぶりだなぁ！」
赤葦「木兎さん、Aとの自主練はキルブロックに捕まってばっかでしたよね」
黒尾「女子に負ける自称エース(笑)」
木兎「自称じゃなくてエースなの！今日こそは打ち抜いてやる！」
熱気に溢れる体育館。
言い忘れていたが、私はバレー経験があります。
部活じゃないけど、教室に通ってる。全国とかに行ってる凄い先生の元で、小学校低学年の時から。
だから中高はマネージャーやってからの、暇な時に教室って感じ。
一応、チームなんかにも入ってて、優勝とかもしたことがある。
男子ばっかのチームだけど。
だから、全国に通じるような人達とは大体知り合い。
自分で言うのも何だけど、私、バレー上手なの。
だからこういうとき、相手になることが多い。
バサッと上着を脱いで、髪を纏める。
長ズボンの裾を膝まで撒くって、光太郎と京冶とネットを挟んだ。
「いいよ光太郎。ブロック1本でドシャット決める」
木兎「へへ、上等！！」
赤葦「木兎さん、女子のブロック1本ですよ」
木兎「あかーしノって！！」
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作者名：Kyaaaa | 作成日時：2019年2月17日 14時
