紫原くん、期待させるのはやめてください。

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「 …Aちゃん。

今さっき『恋心を封印する！』と宣言していたのに、勝手に彼の事で頭をいっぱいにしないでください 」


雪乃ちゃんの声が、紫原くんでいっぱいになっていた脳内に響き、手元のお昼ご飯に焦点があう。

…言われて気づいて、また傷つくとか
ホントに何をしているんだろう。


「 …ご、ごめん。

て、いうかさ。
…今更だけど雪乃ちゃん、私が紫原くんの事好きなの、知ってたんだね 」





本当に唐突に。

ろくに雪乃ちゃんに謝罪もせず、頭の中に疑問が生まれた。



あの子、きっとあの人が好きなんだろう。
そんな予想は、常にクラスでも無意識にしている。

けど確信がなければ、恋愛相談なんてする事もされる事も難しい。


なのに、どうして？




「 …いきなりですね。

…Aちゃんが紫原くんを見る目を見ていれば、誰だってわかります。
あぁこの子、恋してるんだろうなって。

前の日のお昼の時間だって、顔真っ赤にしていたじゃないですか」



口を開いてポカンとしてしまっても、的確に理由付けして答えてくれた雪乃ちゃんには
感謝するばかり。


…でも今、また別の事で頭がいっぱいになってしまった。
雪乃ちゃんはこの質問にも、また優しい笑顔で答えてくれるのかな。




“ 初めて ” の一緒のお昼ご飯。
ねぇ、きっと今日最後の質問。








前の日のお昼の時間って、
いつのことを言っているの

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