1度諦めたやりたいこと ページ39
A)ありがとう。(にへ)
るぅと)な、なんだか恥ずかしいですね…
莉犬)そんなにちゃん付け恥ずかしいかな…
A)るぅとくんは恥ずかしがり屋なんだね。
るぅと)お話会以来ですね、誰かをちゃん付けしたの…
莉犬)あ、確かにー。なんで墨さんは恥ずかしいの？
るぅと)初めて心から応援したいと思った人だから…なのかな…
A)え…？
莉犬)どういう意味？
るぅと)あ、やましい事は考えてないですっ…ほんとに！！
A/莉犬)わかったわかったw
るぅと)そういえばオリジナル曲どうでしたか？
A)聞いたよ！るぅとくんが作曲したんだって？音楽のことはよく分からないけど、歌ったら楽しいだろうなあって思った。
るぅと)良かったです！ずっと考えてたんです、墨ちゃん…の最初のオリジナル曲を作りたいって…
A)…そう思って貰える日が来たんだね。
莉犬)……墨さん…どうしてそんなネガティブになるの？
A)……なんでだろう……デビューする前からそんな感情があって…よく分からないんだ…。
莉犬)…何か、やりたいことがあるの？
A)え…？
莉犬)歌やダンス、セリフの他にやりたいことがあるの？
A)……ちょっと待ってて。
私はスタジオのドアを開けて自分のカバンからいつも持ち歩いている大切なノートを取り出してまた莉犬くん達がいるところに戻った。
莉犬)ノート……？
るぅと)？？
A)……これには私の言葉が書いてある。自分が演じたかったキャラクターのデザイン、設定、セリフ、やり取りも。ほんとはずっとこういうことがしたかった。この子が主人公の元子役のヒロトくん、こっちが私の理想を描いた女の子のれもんちゃん、これは双子の千里くんと美里くん。そして私自身……数年前に描いたものだから設定もめちゃくちゃだし駄作だけど、これを実現させたい！！
莉犬)……小さな声優事務所と元子役青年の物語……私はこの事務所の社長……。昔は有名な声優だった……。
るぅと)僕たちはお母さんに言われてこの事務所に入った…双子で1つ、どんな時も2人で1人の声優だから離れられない…
莉犬)恥ずかしがり屋で人見知りだけど声優になりたい気持ちは誰にも負けない…いつか主役を演じたいな……。これ……もしかして……アニメの設定……？
A)私一人じゃ叶えられ無かったから、STPRに力を借りたい。これが私の願いです。
莉犬)………やっぱり、好きだなあ……墨さんのこと……。
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作者名：いちごみるく。 | 作成日時：2023年8月12日 16時
