【ぬらりひょんの孫】糸繰草 肆【初代】

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良いな。と聞けばリクオは少しした後に、おう。と答えた
あとはまた京都に行きたいなどというのなら鯉伴やぬらりひょんに言うことだろう
その際には二人がどうにかしてくれるだろう



バ━━━━ン



……………障子と一緒に首無とが飛んできた？？？
牛鬼は廊下に伏して、鴉天狗が襖に刺さってる？？



「A━━━━━━ッ！！！！！」

「おふくろ！！！！」

「も、申し訳ありません、奥方様…役不足でした……
というか、急にいつもよりレベルアップしているというか…」

「いや……むしろ、すまん」



首無の疲れきった顔を見て、どれだけ抑え込むのが壮絶な戦いだったのかを悟った
縁側へとズカズカやってきたぬらりひょんを見上げ、私は草履を脱いで屋敷に入ればつかさずぬらりひょんの腕が私の体へと回る



「A…頼む。今日はワシの傍におってくれ」

「…分かっている。………顔を上げろぬらりひょん」



私の肩口に顔をうずめてしまったぬらりひょんの頭に手を添えてそういえば、ぬらりひょんはゆっくりと顔を上げる
その顔はなんとも情けないが



「…大丈夫だ。私は、ここにいる。
私はまたお前を一人残して逝くことはしない。
前回も私はちゃんとお前と約束したとおり、お前の腕の中で息絶えただろう。私は、約束を守る。
私はお前を一人残して突然死んだりはせぬ」



泣きそうなその顔に手を添えて、私よりも高い背であるぬらりひょんに届くよう背伸びをして口付ける
伝えられる言葉で愛を伝えて、行動で愛を伝えて
私はお前のためだけに今世を生きると決めたのだから



「今日はお前の気が済むまで共にいよう。
鯉伴、お前もおいで。久しぶりに母に甘えてごらん」

「……おふくろ。
いきなり居なくなったりしないでくれよな」

「ふふ。未だに母離れの出来ぬ子だな」

「…俺ァ、おふくろが大好きなんだよ」

「ああ、私も息子がとても愛おしいよ」



さて、今日はこの"ぬらりひょん"たちにたくさん構ってやるとしようか


















(…………鬱陶しくなってきた……………)

(鯉伴！そろそろAの膝をワシに返せ！)

(やだね。親父はおふくろのことずっと抱きしめてればいいだろ)

(お前には若菜さんがおるじゃろ！)

(若菜とおふくろは違うからなァ。ついでにレア度も)

(やかましい！返せって言ったら返さんか！)

(耳元でうるさいぞぬらりひょん)

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