君の本当の笑顔を見るために. . . JiguIwa (ページ22)

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Aside

『 …これ本当に岸くんが作ったの？』

岸「ったりめーだろ？！こんな絶品な食べ物俺様以外に誰が作れるんだよ！！」

顕嵐「Aちゃんは疑り(うたぐり)深いねぇ～」

なんて呑気な事を聞きながら私は岸くんが作ったと思われる卵焼きの味付けや作り方が気になって、卵焼きで頭がいっぱいだった。

『…今度教えてもらおうかしら…』

そうポロっと呟けば隣から「ねぇ」とかなりの不機嫌な声が聞こえた。

声のする方へ顔を向ければ、オーラさえも黒くなっている岩橋会長がいた。
不機嫌、というのは聞かなくてもわかる。
不機嫌なワケを考えていたら岩橋会長が
「ケータイ出して。」と言い出した。

『私そんなもの持ってないわよ？』

岩橋「え？」

『だから、悪いけど持ってないのよ』

と言うと

宮近「…ゴホッゴホッ」

『何むせてるのよ』

宮近は口にしていたものが気管支に入ったようで、苦しそうに飲み物を飲み込んだ。

神宮寺「ねえAちゃん、本当に持ってないんだよね？悪いんだけど、放課後またここに寄ってもらっていいかな？」

『え、ええ。構わないけども…？』

神宮寺「って事でいいでしょ？玄樹。」

と岩橋会長に問いかけたら、小さく頷きながら「あぁ。」と言った。

そして全員お昼も食べ終わったので自然と各自で自分たちの教室へと戻っていった。