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44話 ページ44

「あの、隠さなくていいんですよ。友達、なんですよね?」





「広報課に藤堂遥と中条円という社員がいると思うんですが。」





遥たちはあの後この前の合コンの相手と付き合い始めた。


遥たちの彼氏の友達ってことにしよう。




「あ、はい。そうですね。たしか花咲さんの同期ですよね?」





「あの子たちの彼氏の友達が羽生さんなんです。それで前に食事会にご一緒した時に私がアイスショーを見たことがないと言ったことがきっかけでご招待していただいて。」






これで誤魔化せたかな。


納得している様子はあるけど。





「じゃあ、この前の披露パーティーの時に少し話されていたのは。」






「お久しぶりです。みたいな挨拶です。大したことではありませんよ。」






「なんだ。そんなことだったんですね。では、対談企画もやりやすそうですし、良かったです。」








よかった。納得してくれた。





ー羽生sideー




寝る前に少しだけストレッチをしていると、インターホンが鳴った。




こんな時間に?

しかも、下のインターホンじゃなくて、部屋の前のインターホン?


管理人さんかマネの川久保さんか。






そう思いながらモニターを確認すると、そこにはAちゃんの姿が。


、え?なんで?


まあ、いいや。とりあえず開けてあげないと。





「Aちゃん、どうしたの?」






「あ、結弦さんだ。、ふふ。」




そういうと俺に抱きついてきた。

可愛い。、




あ、いや、部屋に外でこれはまずい。





「入って。」




「お邪魔します。会いたくてきちゃった。、、ふふ。」





めちゃくちゃ酔っ払ってるし。
舌足らずになってるし、甘えん坊になってるし、すごく可愛い。



「お酒飲んだの?」





「んー、そう。たくさん飲んだの。断れなかったからね。、ふふ。でも、なんか楽しい気分。結弦さんの話してたら、会いたくなって来ちゃった。」








泊まるってことだよな。時間的にも遅いし。



「Aちゃん、泊まる?」





「えー、いいの。ありがとう。」




えっと、じゃあ。





「クレンジング持ってくるからちょっと待ってて。」





「えーありがとう。やった。大好き。」





可愛すぎて、やばい。気を引き締めないと。


浅川さんに持ち帰られなくてよかった。

紳士だ。





ーあなたsideー


あまりに慣れない天井。

我が家のものではないふかふかのベッド。



、え?あれ。




昨日は浅川さんとご飯に行って、帰りはタクシー拾って各々帰ることになって。


え、それから?どうしたんだっけ?

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作者名:かれん | 作成日時:2022年7月17日 15時

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