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リトルバーニーを食堂に置く。
エマとノーマンがそれを届けに行く。
ここまでは予定通り。
だが、ひとりだけ、予定に沿わない奴がいた。
そう、俺達の兄貴、ルデアである。
奴は、門へと向かうふたりを見送った後、
現れた。
「レイ君、計画は予定通り進んでるかい？」
お前のせいで予定を大幅に変えられたんだよ。
…とは言わず。
「計画って？」
「っあ〜、惚けなくていいよ。
俺は味方だから、さ」
「味方？」
何言ってやがる。
元々、こいつの事は疑ってた。
何故か13歳を過ぎても出荷されず、
今後も出荷の予定はないと、ママは言っている。
怪しいとしか言いようがない。
「何が言いたい？」
「ここじゃなくて、寝室で話さない？
ここじゃ、“発信器”でバレるし、さ」
…！！
「…どこまで知ってる？」
こいつ、信じていいのか…？
＊
「さて、と。
何から話そうか？」
「……」
「んじゃ、信じてくれるように、
俺のことから話そっかな」
兄貴のこと、から？
前から疑ってた。
何を企んでる？
どこからどこまでを知り、
どちらにつこうとしている？
「何を知ってる？」
質問は最小限に。
誤ってボロを出さないように。
「んー…
基本的にレイが知ってること、全部、かな？」
「は？」
ママに聞いた限り、そして俺が見る限り、
他に内通者はいないはずだ。
「あは、ごめんごめん。
説明が足りないよね。
俺は、スーザンの出荷の時に真実を知ったんだ。
レイが俺を疑ってたのは、
11歳で出荷されなかったからだろうけど、
それだけは俺も知らない。
それから、脱獄のために計画を立てて来たんだ。
レイもでしょ？
そのためにスパイをやってる。
エマとノーマンを守るため、かな？
多分そうはいかないよ」
どういうことだ？
そうはいかない、計画が？
エマ達が？
「エマは年長だけで逃げようなんて思わない。
絶対に全員で逃げようとするさ。
…手を組まない？
レイ」
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作者名：あくまでも悪魔 | 作成日時：2020年5月1日 13時
