営 業 開 始〜Meeting place〜《 3 》

123 ~隼side~ ページ36

そんな事、今更自覚しても

…どうしたら良い？


だって、A、好きなヤツいるって言ってたし

それって、多分涼太くんだし


あのキラキラ王子様に豚野郎ごときの俺がたちうち出来なくね？



そうな事をぐるぐる考えて、

だから星の説明なんて上の空で、


場内が明るくなって、

1時間ちょっとのショーが終わった





花梨「はー、綺麗だった」


隼「うーん」


花梨「どうしたの、なんか疲れてる？」


隼「ねぇ、花梨」


花梨「ん？」


隼「女の人ってクリスマスになにしてもらったら嬉しい？」


花梨「え？」


隼「…どうしたら好きな人にちょっとは気にかけてもらえる？」


花梨「…え！」





そう言った瞬間、花梨の顔がパァって嬉しそうになって

やっと気づいたか！って言われながら嬉しそうに肩をバシバシ叩かれて





花梨「大丈夫、自分の事を思ってやってくれてるんだったら
　 なんでも嬉しいよ」


隼「マジで？ほんとに？」


花梨「うん、」




その人を思って、か

どうしよう




隼「…プレゼント買うか」


ボソッと呟いた言葉

それを聞き取った花梨は満面の笑みで


花梨「そうしな！」


って。

なんか、花梨が一番楽しそうな感じするけど

それはちょっと気にしないでいとく




花梨「まだ5時だし、いける！」


隼「は、え、ちょっと待って、今日中？」


花梨「だって、クリスマスでしょ？
　 嬉しいよ、女の子は」


隼「あー、そっか」




男だったら1日遅れても何とも思わないけど、

そういうもんなのか


こっからどっかのショッピングモール的なとこまで

往復1時間ちょっとかかるとして、

で、プレゼント選びにも1時間以上かかる気がするから3時間くらい


で8時か。


でAのカフェが閉まるのは7時半


お、ちょうどじゃね？





隼「よし、小森隼。腹くくって行ってきます！」


花梨「うん、いってらっしゃい」


隼「あのさ、これ一応プレゼントで買ってたんだけど」


花梨「ん？」




鞄の中から小さい箱を取り出して花梨に渡す




花梨「え、なにこれ」


隼「ピアス」


花梨「わ、ありがとう。使わせてもらうね」




Aと一緒に選んだとか言ったらニヤニヤされそうだから

言わない




花梨「私なんかどうでも良いからはやく行ってきな」


隼「うん、ありがと、行ってくる」




プレゼント渡したらAどんな顔するかな


そんな事を考えるだけで、心が満たされていく



あぁ、これが恋か。

そんな風に思う

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