[あんスタ]僕と君とであんさんぶる。[短編集]

＃蓮巳敬人 ページ31

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「だから分かってるのか？！

お前はいつもダメだと言ったことはやるなと
言ってるのにやる…


子どもか！！！」



『敬人先輩…五点！』



「なにがだ？！」




『ツッコミレベル』

「余計なお世話だ！」




ふん、と鼻息を荒くするけいてぃー先輩。

と、正座させられてる私。



さきほど廊下をスノーボードで滑ってたら
物凄い勢いで止められた。



理由を話したらさっきみたいに「子どもか！」って。

あ、理由はもちろんコ◯ン君の真似をしたいから。



みんなもそうだよね？




「まったく…お前はいつもいつも俺を怒らせて…」


「だって私、けいてぃー先輩のこと好きだもん」


「…おい。その呼び方やめろ」





けいてぃー先輩は眼鏡を押し上げて睨んでくる。

あ、今軽く告白を流された。


意外にこの人ガード強いのね。





そのあと私は正座のまま地面に
反省文を五枚書かされた。


いやぁ苦痛だった。




じっとしてるのが大嫌いな私にとって
正座は一番不得意だからね。

しかも反省文とか。


昭和かって反抗したらめっちゃ怒鳴られた。


…そこは「欧米かだろ」って言うべきでしょ。



まったく、けいてぃー先輩はお笑いのことを
よくわかってない。



しかもそれだけじゃない。



反省文を書いてたら帰るの遅くなって、
それで今、あきやん先生に捕まってる



この人もこの人だよ。


ボケないの。



私にツッコミさせてくれないの。



だからボケたの。




『すいません、ちょっとトイレに行っといれって、けいてぃー先輩が…』


「…」




スルーだよ。

無言スルーだよ。


しかもしかもまたけいてぃー先輩後ろにいたんだよ。


無言で叩かれたよ。





もう痛すぎて泣いた。






それで色々文句いってたらね、





『いやほんと大丈夫ですって…』




「うるさい。もしも道端で倒れたらどうする」





『私石頭なんで…』


「それは知ってる」


『オイ』


「あ"？」

『…さぁせん』




なんとけいてぃー先輩に送ってもらってる。


でも歩くの早くて、追い付くので精一杯。





でも本当は優しいから、信号も待っててくれるし、

さりげなく車道を歩いてくれてるし。






だから好きなんですよ。


先輩のこと。









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