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清々しいくらい青い空。

太陽が照らす中、

粟井と俺は花屋に到着。



少し緊張してるらしい、粟井は

なんて声をかけようか迷ってるように見えた。


奏音「あのっ!夢ノ咲学園の生徒の粟井です!」



震える声で粟井が叫ぶとすぐに中かから

波名さんが顔を出す。


波名さんは俺達を交互に見比べてにっこり笑った。



あ「こんにちは。波名Aです!
今日はよろしくね!」

奏音「よ、よろしくお願いします!」



波名さんと粟井が握手するのを

少し離れた場所から眺めていたがやがて

波名さんがゆっくり俺に体を向ける。




あ「ところで.…」



波名さんは相変わらず笑顔だった。

だから、波名さんが何かを投げたのに反応できず、

顔面にダイレクトにガッ!!!と鈍い音を立ててぶつけられる。


威力がなかったせいかあまり痛くなかった。


よくみるとプラスチックの如雨露。



恐る恐る波名さんを見てみれば鼻息を荒くして

顔を真っ赤にしてる彼女の姿が。


そのそばで訳もわからない粟井が蒼白な表情を浮かべてる。




凜月「.…ぇと」

あ「.…凜月君」

凜月「……はい」

あ「なんで……、.…」



何かいいかけたのにすぐ口を閉じる。

聞き返そうと思ったがすぐにいつもの

笑顔に戻ってしまった。


あ「ごめんね、いきなりぶつけて!
さっ、二人とも中入ってー!」

奏音「お、お邪魔します!」

凜月「.…」





二人はすぐに店の中に入っていったが

俺は呆然と立ち尽くしてる。



もっと怒られたり、聞かれたりするかと思った。


かまちょって訳じゃないと思うけど

俺なんて話したいことがたくさんあった。




粟井がいたから話しづらかったのか?


それとも、俺と会わなくてもなんとも思わなかった?




そりゃそうか。



俺は『可愛い後輩』なのだから。






この肩書きは下ろせない。









ぐるりと店の中を見渡してみる。





懐かしいな。なんか。






花貰ったり笑ったり泣いてるとこみたり

家の中あげてもらったり。




.…全部彼女にとってどうでもよかったのかもしれない。






奏音「凜月くーん?」

凜月「あぁ、今いく」




粟井の声に我に戻った俺は

奥へと足を踏み込む。



すると一斉に花の匂いが溢れる。






まるで『忘れてなかったよ』と歓迎されてるようで。

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里小翔(プロフ) - ちほさん» ありがとうございます!いえいえ、教えて頂いてとても助かりました!一応直してみたんですがどうですかね…?確認お願いします(>_<)嬉しい感想もありがとうございました!!! (2015年10月3日 19時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
ちほ - とても感動したし面白かったのですが、凛月の読み方?がりつじゃなくりつきになっていたのとKnightsがKingsになっていたのが気になりました…私なんかがすみません!でも素敵な作品でした!!( ; _ ; ) (2015年10月3日 16時) (レス) id: e2c5171782 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - 神崎コノハさん» おおおぉーーー!!かなり見えてますね!!恋の花束ってとてもロマンチックですね!ありがとうございました!! (2015年9月27日 21時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
神崎コノハ(プロフ) - ちなみに私は恋の花言葉を詰めた花束をプレゼントするはなさんまで見えましたね(キリッ)凄い良いお話でした!お疲れ様でした! (2015年9月26日 20時) (レス) id: 0f2f2435c8 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - ユナインさん» 本当ですか?!ありがとうございます!!書いて良かったです(о´∀`о) (2015年9月18日 23時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:里小翔 | 作成日時:2015年8月18日 21時

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