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あ「すぅ……すぅ.…」




誰かの寝息が聞こえてパチッと目が覚める。


起き上がろうと思ったけどどうやら

波名さんも俺に寄りかかって寝てるようだ。



出来るだけ彼女を起こさないよう、

頭をあげて、その代わり波名さんが

俺の方に凭れるようにする。




.…おかしいな。

俺、波名さんの笑ってるとこ見たら区切りつける筈なのに。






凜月「.…って、うわ」

零「仲良さげに寝てるとわしも寂しいのぅ」



いつの間にか風呂からあがった兄者。

ポタポタ落ちる髪の毛を拭きながら俺と波名さんを

見比べていた。





零「.…わしから話すより、凜月から話すべきじゃよ?」

凜月「それが出来たらとっくにもう話してるから」

零「そうかのぅ.…」

凜月「そーなの」

零「……凜月」

凜月「.…なに」




零「……Aちゃんは意外に胸がでか」

凜月「どこ見てるのドスケベ」




近くにおいてあった枕を思い切り投げつける。

兄者の顔面にクリーンヒット。



零「うぅ.…いたいのぅ。……して、これからどうする?」

凜月「とりあえずこの人起きないと俺帰れないし」

零「傘のことは?」

凜月「……明日の朝、いつも花屋で働いてるから。
兄者だけ行ってきて。


もう道覚えたでしょ」



零「.…」

凜月「その代わり、今日は帰ってもらっていい?」

零「ふ.…ふはは……うむ。ごゆっくり」



なにがおかしかったのか、

暫く笑うと文句も言わず兄者は一階へ降りていく。



しーんと静まる部屋。


窓の外から雨の音だけが聞こえてくる。



ふと、俺の肩に頭を預けてる波名さんの

顔を覗いてみる。


すやすやと寝息をたてて安心したように眠っていた。





……いつも、一人なのだろうか。



辛い思いをした雨の日から、ずっと。





一人で泣いていたのだろうか。








凜月「.…波名さん」






名前を呼ぶだけで、胸が締め付けられる。





大事な人なのに、全部俺のものにしたい。






もっと笑ってほしい。



もっと俺に頼ってほしい。




もっと話したい。






波名さんと話してると色んな欲が生まれてくる。




前はただ眠れれば、それだけで生きていく意味だった。




なのに今はどうも波名さんが俺の生き方を左右するようで。





























波名さんの全てが愛しいのは、きっとそれは.…





































____波名さんに、恋をしたから。

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里小翔(プロフ) - ちほさん» ありがとうございます!いえいえ、教えて頂いてとても助かりました!一応直してみたんですがどうですかね…?確認お願いします(>_<)嬉しい感想もありがとうございました!!! (2015年10月3日 19時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
ちほ - とても感動したし面白かったのですが、凛月の読み方?がりつじゃなくりつきになっていたのとKnightsがKingsになっていたのが気になりました…私なんかがすみません!でも素敵な作品でした!!( ; _ ; ) (2015年10月3日 16時) (レス) id: e2c5171782 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - 神崎コノハさん» おおおぉーーー!!かなり見えてますね!!恋の花束ってとてもロマンチックですね!ありがとうございました!! (2015年9月27日 21時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
神崎コノハ(プロフ) - ちなみに私は恋の花言葉を詰めた花束をプレゼントするはなさんまで見えましたね(キリッ)凄い良いお話でした!お疲れ様でした! (2015年9月26日 20時) (レス) id: 0f2f2435c8 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - ユナインさん» 本当ですか?!ありがとうございます!!書いて良かったです(о´∀`о) (2015年9月18日 23時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:里小翔 | 作成日時:2015年8月18日 21時

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