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この前座った椅子に座り、
机に腕を投げ出して顔を埋める。
やばい。
めちゃくちゃ嬉しい。
こんな気持ち久しぶりだ。
顔がにやけそう。
凜月「.…俺キモい」
上がっていたテンションを強引に落とす。
たかがお茶するだけでしょ。
何舞い上がってるんだか。
少し顔の角度を変えて入ってきた扉を見つめる。
あの人にとっては社交辞令のようなもの。
高校生で子供の俺に何か特別なことなんて.…
ようやく気持ちも落ち着いてきたのか、
眠気がだんだん迫ってくる。
.
あ「朔間君、朔間君!」
凜月「.…安眠妨害……ってアンタか」
ゆさゆさ体を揺らされて、
ゆっくり重い瞼を開けると映ったのは
少し困った顔をした波名さん。
まだハッキリしない意識が精一杯言葉を繋ぐ。
凜月「.…なに。……俺寝てたんだけど……ふぁ.…ふ」
あ「え?でも……仕事終わったから…」
少し遠慮がちに波名さんが話す。
仕事?それがどう……
そこでようやく先程の会話を思い出した。
凜月「.…ふぁぁ……行こっか」
あ「え?でも大丈夫?眠そうだけど…」
凜月「ん.…。いつもの事だから…」
心配そうに波名さんが見上げてくる。
本当に大人なのかなぁ?
そんな子供みたいな顔するのズルくない?
俺はたぶん波名さんのこの顔に一番弱い。
凜月「気にしないで.…」
あ「そう?ならいいけど…」
気づけば波名さんは仕事服を脱いで私服に着替えていた。
白いワンピースに茶色い細いベルトで
ウエストをしめている。
袖口がヒラヒラフリルが付いてて大人っぽいけど
女性らしい、波名さんらしい服装だ。
波名さんは少し不安気な表情を浮かべてたが
外に出るといよいよ元気を取り戻して鼻歌を歌い始める。
なんかこの距離といい、雰囲気といい.…
あ「なんかデートみたいだねっ!」
凜月「……」
.
.
.
恥じらう様子もなく笑った彼女の言葉に
俺はガクッと肩を落とす。
やっぱ高校生相手に本気になるわけないよね。
……期待して損した。
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里小翔(プロフ) - ちほさん» ありがとうございます!いえいえ、教えて頂いてとても助かりました!一応直してみたんですがどうですかね…?確認お願いします(>_<)嬉しい感想もありがとうございました!!! (2015年10月3日 19時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
ちほ - とても感動したし面白かったのですが、凛月の読み方?がりつじゃなくりつきになっていたのとKnightsがKingsになっていたのが気になりました…私なんかがすみません!でも素敵な作品でした!!( ; _ ; ) (2015年10月3日 16時) (レス) id: e2c5171782 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - 神崎コノハさん» おおおぉーーー!!かなり見えてますね!!恋の花束ってとてもロマンチックですね!ありがとうございました!! (2015年9月27日 21時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
神崎コノハ(プロフ) - ちなみに私は恋の花言葉を詰めた花束をプレゼントするはなさんまで見えましたね(キリッ)凄い良いお話でした!お疲れ様でした! (2015年9月26日 20時) (レス) id: 0f2f2435c8 (このIDを非表示/違反報告)
里小翔(プロフ) - ユナインさん» 本当ですか?!ありがとうございます!!書いて良かったです(о´∀`о) (2015年9月18日 23時) (レス) id: 78e56a3429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:里小翔 | 作成日時:2015年8月18日 21時