脳漿炸裂ボーイ４【跡部 景吾】

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「だからなんですその目。

言いたいことあるなら言ってくださいよ睨んでないで」






「……何か気づかないのか、お前」






「はい？？」






煮え切らない態度で急かすように

腕を指でトントンと叩いている跡部先輩にクエスチョンが止まらない。






何か気づかないのかは私が言いたいんだけども。






まずお前が気づけよ。私の置かれている状況に。






だなんて言えたものでは無いので

仕方なく不機嫌さを隠しもしない跡部先輩を観察する。






……なんだ？ いつもと変わらなく無いか？






それとも彼のことでは無いのだろうか。






そんな訳もないよな。

俺様専属と言っておいて周りに配慮させる意味もないしな。






周りに配慮した結果、御機嫌を損ねられているのだから、

やっぱり自分の何かに気づけと彼は言っているのだろう。






えぇ？ なに？ なんなの？？






「……本日も容姿端麗にお変わりはありませんけども」






「……そーかい。そりゃどーも」






「……？？」






鼻で笑いながら嫌味のような言葉を吐き捨て

ぷいっと顔を背けてコートに入っていく跡部先輩に首を傾げた。






なんだ？？






こちとらプライド捨ててまで褒めてやったのになんでそんな感じ？






怒られるならまだしも、あの態度をとられては

実のところは私が悪いのだろうかと無駄に不安になる。






分からん。何一つ分からん。






ふっと視線を逸らした先に

宍戸先輩がコートから戻ってくるのが見えて。






あることに気づいて、彼に声をかけた。






「宍戸先輩、新しいシャツ持ってきましょうか？」

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