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「…え、今なんて、」






「お父さんも、跡部先輩も……大っ嫌い!!」






「嫌いって……っ!! ちょ、A!?」






どこ行くんだと騒ぐ父と黙る跡部先輩を置いて

家を飛び出した。






最低だ。






私は、鳳くんが、好きなのに。






鳳くんと、せっかく両想いになったのに。






待ってる、って、約束したのに。






嫌いだ。






みんなみんな、大っ嫌いだ。






なんとはなしにたどり着いた

近くの公園のブランコで揺られた。






日も暮れかける中、人っ子一人いない公園に

不気味に私の影が伸びる。






中学2年生にして、

こんな風に黄昏れることになろうとは。






つーか、跡部先輩が言ってた約束ってそれかよ。






それだけの理由で、私を追い回してたのかよ。






好きでもないのに、よくやるわ、本当。






まぁ、彼からしたら好きどうのこうのじゃなくて、

単純に面白かったんだろうな。






何もかも忘れた私が戸惑っているのが

面白かった、ってだけなんだろうな。






なにそれ、だとしたら最低すぎるでしょ。






はっ、と自嘲じみた笑い声が

錆びたブランコの鎖の音で掻き消された。






同時に、何故か涙が溢れてくる。






からかわれていた怒りからなのか、

はたまた、別の感情なのか。






気づかないうちにも流れていた涙を拭う。






拭っても、拭っても、流れてくる涙の意味が分からなくて

唇を痛いほど噛み締めて収まれと念じた。






「A」

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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 財堂若也さん» 応援コメントありがとうございます! 一応ラストスパートかけているつもりですが文章力と発想力が乏しくオチを見失いかけておりますw あと2シーズンくらいは要するかもしれません…すみません…気長に見ていただけると幸いです… (2020年12月31日 20時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - ラストスパートかかってきた感じですか?更新頑張ってください! (2020年12月31日 19時) (レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作成日時:2020年12月29日 12時

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