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ジャッカルさんと私の間に立った人物を見上げれば、

スラックスのポケットに手を突っ込んだ跡部先輩で。






後ろ姿しか見えないが、なにやらただならぬ空気を感じるあたり

どうやら怒っていらっしゃるようだと顔を引き攣らせた。






「何してる。何の用があってAに話しかけてんだ貴様」






「え、ちょ、待て跡部。俺は何も、」






「何も、だと? 絡んでおいてよくのうのうと言えたなそんなこと」






「いやだから俺は、」






「あの、跡部先輩、彼は別に、」






「うるせぇ。てめぇは黙ってろ」






「え」






「千石といい、お前といい……

俺様の女に手ェ出すとはいい度胸してんじゃねーの」






「え、俺様の女、って……いやいや。

ちょ、待て待て。話を聞け。落ち着け跡部。

1回落ち着いて話を、」






「あーん? 落ち着けだ? そりゃこっちの台詞だ。

手ェ出す女はちゃんと落ち着いて見極めろよてめぇ」






「え、いや、跡部先輩、その、彼は、」






「あぁん? お前は黙ってろっつったろ」






「え」






「ばっ、だから違ぇって!! 俺は何も知らねえんだよ!!

もういい! もう分かった! 行くから! 戻るから!!

くっそ、なんで俺がこんな目に……!!」






ぶつくさ文句を言いながら

そそくさと逃げるように戻っていったジャッカルさんに対し

非常に申し訳ない気持ちを抱いた。






私とジャッカルさんはお互いに悪くない、

というか、言ってしまえばこの顛末の戦犯は

どう考えてもあの男、手塚である。






否、私を無意味にここに連れてきた跡部先輩自身かもしれん。






彼が私をここに連れ出さなければ

無駄に人脈を広げずに済んだのだ。






それなのにどこに行っても話を聞こうとしない跡部先輩は

行くぞとぶっきらぼうに言葉を放って歩き始めた。






いやあれは話を聞かない、というか……






朝から募り募った苛立ちが爆発しかけているだけかもしれない……






嫌だなあ……あんな先輩と一緒に帰るの……






というか、私は本当に何をしに来たのだろうか…






黙って彼を追いかけながら

ひとりほくそ笑んだ。






本日の脳漿炸裂ワード
「俺様の女に手ェ出すとはいい度胸してんじゃねーの」

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設定タグ:テニスの王子様 , 氷帝学園 , 跡部景吾   
作品ジャンル:アニメ
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(プロフ) - 財堂若也さん» 応援コメントありがとうございます! 一応ラストスパートかけているつもりですが文章力と発想力が乏しくオチを見失いかけておりますw あと2シーズンくらいは要するかもしれません…すみません…気長に見ていただけると幸いです… (2020年12月31日 20時) (レス) id: 8b3ebb8f88 (このIDを非表示/違反報告)
財堂若也 - ラストスパートかかってきた感じですか?更新頑張ってください! (2020年12月31日 19時) (レス) id: 7fa4fbfbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:2ytluvuusham081 | 作成日時:2020年12月29日 12時

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