東リベ彼氏 2 【 中編集 】

〃 ページ26

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「りんど〜、Aちゃん来たから帰れ〜」


蘭がド突いてるけど竜胆は無反応。
イザナくんに蹴られても寝たまま


「な？だから来てって言ったの」

『…はぁ。イザナ、もう少し強く蹴ったら竜胆起きない？』

「A、本当にコイツの彼女？
てか久しぶりじゃん、元気？」

『うん元気。イザナもみんなも元気そうで感動』

「どんな感動だよ」


イザナとお喋りしながら彼を揺するがちっとも起きない


『…竜胆、迎えに来たから帰るよ』

「…ん、」


お店の照明が眩しいのか、目を細めて竜胆が上半身を起こす。
ちゃんと起きるじゃん、偉いねよしよし


「りんど〜、Aちゃん来たから今日は帰れ〜」


蘭がお酒の入ったジョッキを口に運びながら声を掛けてくれる。
兄弟なのに、お酒の強さは正反対なのね


『立てる？』

「あれ？A…？」

『うん、竜胆がお迎え来てって言ったでしょ』


まだ状況が読み込めていない竜胆が宇宙ネコに負けないくらいのアホ面をしていて、天竺メンバーが吹き出す。
ちなみに獅音は潰れてて、鶴蝶はまだ未成年だから飲めないと。
鶴蝶、偉いね…おばさん感動だよ


『竜胆、立ってー！車まで歩いて！』

「…ん、」


フラフラと歩きだす竜胆を横目で確認しながら、財布から一万円を取り出して卓の上に置く。


『これ、竜胆の分』

「は？竜胆ザコだからそんなに飲んでねェよ」


イザナに突き返されるがそういうわけにもいかない。
一応飲み食いしてるもんね


『いいの！』

「要らねェって」

『いいじゃん、みんなとは付き合い長いし！
これしかないけど今日のお代の足しにしてよ』

「…はァ？」


S62世代のみんなよりも、私の方が年上だしこれくらいはやってあげないと。
それに日頃、竜胆経由で色々頂くこともあるし


『ね！次は私もみんなと飲みたいし！
鶴蝶がお酒飲めるようになったら誘ってね』

「ん。じゃあもらっておくわ。ありがとな」


イザナも折れてくれたので一安心。
なんて話してたら今度は酔っ払い竜胆が行方不明に


『みんな足あるの？大丈夫？帰れる？』

「お〜、どうにかして帰るし大丈夫」

『ならよかった！じゃあ行くわ、竜胆消えたし』

「あ、多分外でカクチョーが見ててくれてると思う」


ゲ、鶴蝶にお世話になってしまったと反省
みんなに手を振って、お店を出た

＿＿＿＿


「A元気そうだナ」

「大将が見ないうちに綺麗になったよね〜」

「次はAも呼ぶか」

「そうだな〜」

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