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私と康二は東京からは遠く離れた小さな島で育った
それこそここに住んでる人間はみんな親戚ってくらいの小さな小さな島
そこで育つ子供なんて数は知れていて、私達はそんな中でいつでも一緒にいた
康二は私の一個下の学年で、よく私のことを慕って後ろをチョコチョコ引っ付いて回っていた
自然の多いここで育った私達はなかなかアクティブな遊びをしていて
小さい頃は私よりも小さかった康二は、ちょっとお兄ちゃんが多い集団の中で置いて行かれないようにいつも駆けていた
だからちょっと背伸びをしては怪我をして、泣きそうな顔で大丈夫や！て言っていたのを覚えている
そんな康二も歳をとれば、私の背なんてあっという間に抜いてしまって
この島の子達の中では割と顔がいいって部類に含まれていた
ここではちょっとしたアイドルみたいな待遇を受けていても、やはり私の側に居ることは多く
後ろを付いてきていた子は、いつのまにか当たり前のように私の隣を歩いていた
高校生くらいになれば思春期真っ只中の子達の間では男女の話ってのが主流で、私と康二が付き合っているだとかの話はよく流れていた
それは自分の元に届いたり、はたまた変な噂が独り歩きしていて
満更でもなさそうな康二をよく叱っていた
だから私が高校を卒業するタイミングで康二に告白された時は、あーそういうことかって全て納得した
ただ康二も私の答えなんかわかった上で言ったようで、一方的に感情を私に押し付け、それ以上もそれ以下も求めず
次の日にはいつもの幼馴染の向井康二になっていた
もちろん私は康二からの告白に対して何の返答もしていない
だから、康二に向けた感情は宙ぶらりんなまま大学生になった
こんな辺鄙な地にある島に大学はなくて、私は本島と結ぶフェリーに乗って1時間ほどかけて大学に通っていた
特に目指すものもなく、文系大学に通った私を追いかけるように、康二もその一年後には同じ大学に通っていた
でも、その頃には私は1個上の先輩とよろしくしていて、なんやかんやで大学生活を充実していた
そんな中でもやっぱり私と一緒にいようとする康二は、その時の私や彼にとってはちょっと疎ましくて、大人気ないながらも康二には冷たく当たっていた
康二も大概優しいから、そんな私達の空気を悟って距離を置き始めた
悲しそうな顔をして、遠くから私達を見ていた
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なむる。(プロフ) - 愛しい愛しい康二の可愛さ、伝わって本当に安心してます笑 自分も書いててこのシーンは筆が乗りました← ありがとうございます！ (2020年9月16日 7時) (
レス) id: 74f22f9e0f (このIDを非表示/違反報告)
雪の王子様 - 居座ってやる！って意地張るくせにそこのワード間違っちゃってるとことかすごい康二らしい(笑)元カレの鳩尾にクリーンヒットはすっきりしました！← 今回も素敵なお話ありがとうございました。 (2020年9月16日 2時) (レス) id: a501c8742d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なむる。 | 作成日時：2020年8月6日 21時
