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34話 ページ19

俺の目の前に出現した龍は、彼らに襲い掛かった。

それと同時に、体力が削られていく。

魔術は、魔法力ではなく、体力を削っていくのだ。

ミ姉「魔術・・・・・・。しかもこれは。」

ミ爺「人の精神に干渉する魔術と同じように禁じられている、召喚の魔術。
  これを使えるとは・・・。
  その小僧、只者ではないな。」

ミ姉「ですね。刻印以外にも、何か力の源があると考えていいかと。」

彼らはそんな会話をしながら、攻撃をかわしていた。

レ「力の源、か。そんなの、決まってるだろ。」

レ「それは、怒りだ。」

ミ姉「たかがそんな感情で、こんな高難度の魔術が使えるなんて。」

レ「ありえないと言いたいのか。つくづく、馬鹿な奴らだ。」

ミ爺「確かに、人間の感情は、ときどき力を増幅させる。
  今だって、我々が手出しできないほどの高難度な魔術を使い、我々を追い詰めている。」

ミ姉「お爺様。この魔術に対抗する術は・・・?」

ミ爺「・・・あるには、ある。」

ミ姉「じゃあ、それを使ってください!」

ミ爺「しかし、これをすると、行使したものの命は・・・。」

レ「俺だったら、使うけどなぁ。最愛の孫のためなら、さ。」

ミ爺「馬鹿を言うな。我々は、誰かのために命を捨てるなどしない。
  たとえ身内であっても。」

レ「自分のためだけに、か?」

ミ爺「任務の都合上ならまだいい。でも今回はそうじゃない。」

レ「馬鹿な奴らだ。」


レ「もう、喰っちまっていいぞ。」

炎の龍が、彼らを呑みこんだ。

いや、龍にまとわりついた炎が、彼らを呑みこんだ。


レ「命を捨ててまで助けたい相手がいないなんて、可哀想な奴らだったな。」

俺は静かに、黙とうを捧げた。

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設定タグ:ゆあ , 刻印 , 呪い   
作品ジャンル:ファンタジー, オリジナル作品
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わたあめ☆ - ゆあさん» おっつ〜!ゆあもいいね!その文才!! (2017年7月8日 23時) (レス) id: 8ff80f4586 (このIDを非表示/違反報告)
zero - お疲れ様これからも頑張れ! (2017年7月5日 23時) (レス) id: 0391fa1845 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - コメントありがとうございます!じゃあ、レオンの妹、ちょっとだけ登場させて、本格的に入れるとしたら、4章あたりになるとは思います。 (2017年6月20日 17時) (レス) id: 9a045e772a (このIDを非表示/違反報告)
こあこあ - ゆあちゃん、リクエスト!レオンの妹作って!! (2017年6月17日 9時) (レス) id: 8ff80f4586 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - ほんとだ!ありがと〜 (2017年6月6日 16時) (レス) id: 9a045e772a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆあ | 作成日時:2017年5月15日 19時

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