27話 ユミルside ページ11
ミ「んっ・・・。
はっ!!」
ユ「起きた、ミリア?
貴方には悪いけれど、拘束させてもらったわ。
それで・・・、貴方、いったい何者なの?」
ミ「私は、ミリア・ダークフォート。
ダークスカルのトップの娘であり、ダークスカルのトップクラスの暗殺者。」
ユ「へぇ・・・。
正直、貴方みたいな人が、人を殺せるなんて、思えないのだけれど。」
ミ「確かに、私は人殺しの技術は磨いてきましたけれど、実際に殺すとなると、
私はまだまだ未熟です。
私には、人を殺すために必要な、冷酷さとかそういうものがない。
私は、人を大事に扱い、愛することができる、そういう人間です。」
ユ「じゃあなんで、貴方は人を殺せるの?」
ミ「それは・・・。
それは、一種の魔法によるものです。
私の性格を一時的に変える魔法。
それは普通なら、禁忌とされたもの。
人の心に干渉する、人の心を作り替えるもの。
魔法というより、魔術ですね。」
ユ「魔術・・・。
現在の魔法の基礎で、魔術を使っている者も少なくはなかった。
しかし、魔術の中には危険なものもあり、百年前に禁止された・・・。
なるほど。魔術であれば、こういう風に人間の性格を変えたり、文字通り作り替えることも
可能ね。」
ミ「ええ。
私には、人を殺す度胸はないけれど、技術はありますから。
だから、私が仕事をする時だけは、魔術をかけてもらってるんです。
でも、この魔術には欠点があって。
この魔術を使用すると、かかっているときの記憶がなくなります。
そして、失敗したり、強い衝撃を覚えると、失神します。」
ユ「はあ、それでさっき、倒れたのね。
全く、何事かと思ったわよ。
・・・ていうことは、貴方は人を殺したという記憶がないのね?」
ミ「はい。
事実としては知っていますが。」
ユ「ふぅん。
・・・・・・貴方は、それでいいの?」
ミ「それでいいの、とは?
それとはなんですか。」
ユ「このまま、人を殺し続けて、本意でもないことをし続けて、自分の手を汚して。
本当に、本当に、それでいいの?」
ミ「私は、―――――――――
それで、それでも、いいんです。」
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わたあめ☆ - ゆあさん» おっつ〜!ゆあもいいね!その文才!! (2017年7月8日 23時) (レス) id: 8ff80f4586 (このIDを非表示/違反報告)
zero - お疲れ様これからも頑張れ! (2017年7月5日 23時) (レス) id: 0391fa1845 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - コメントありがとうございます!じゃあ、レオンの妹、ちょっとだけ登場させて、本格的に入れるとしたら、4章あたりになるとは思います。 (2017年6月20日 17時) (レス) id: 9a045e772a (このIDを非表示/違反報告)
こあこあ - ゆあちゃん、リクエスト!レオンの妹作って!! (2017年6月17日 9時) (レス) id: 8ff80f4586 (このIDを非表示/違反報告)
ゆあ - ほんとだ!ありがと〜 (2017年6月6日 16時) (レス) id: 9a045e772a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆあ | 作成日時:2017年5月15日 19時