元姉さん 2

sister_57 ページ13

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真選組屯所､取調室




総｢で？お前は誰の指示で桂を襲ったんでィ｣

浪｢んなの誰が言うかよ｣

総｢へェ？ここに来て意地張るたァ良い度胸してんなァ｣



先日路地裏で倒れていた浪士達に話を聞くため取り調べを行っていた｡




土｢おい､取調室総悟に任せて大丈夫なのか｣

山｢でもアイツら一向に吐く気配ないですし強行突破しか...｣

土｢いやあれ強行突破っつーかただの精神操作なんだけど｣





総悟の闇に飲み込まれそうになった浪士がついに口を開いた



浪｢言う言う！言うからほんと傷抉るのやめてくんない？！｣

総｢だそうですぜ｣



こちらを振り返り合図したので中に入る




土｢中心は？｣

浪｢俺達元々数人で屯ってたんだがそこに小浜って男が声掛けてきてよ､今の幕府を潰そうって｣

総｢攘夷戦争で散った蛇天党を再結集って訳ですかィ｣

浪｢俺父親が攘夷戦争参加してて話聞いてたりしたんだが､1度蛇天党の話を聞いたことがあって｡以前の蛇天党は余り大きな組織じゃなかったらしい｣



山崎の報告書通りだった




浪｢でも今の蛇天党は俺のような弱っちい浪士達も引き入れて組んでる｣

総｢質より量って訳か｣



量で幕府を打ち倒そうとしている､それも真選組の何倍もの人数で｡




土｢何故桂を襲った？穏健派とは言え同じ攘夷派だろ｣

浪｢いや､元々桂を襲う予定じゃ無かったんだ｣


｢｢は？｣｣




桂を襲う予定じゃない？なら何故？






浪｢写真見せられて､この女を襲撃しろって言われたんだ｡"襲う"んじゃなくて攻撃しろ､と｣

土｢その女って誰だ｣

浪｢機嫌が良かったからすぐ教えてくれたよ､紅月姫って｣



｢｢！！！｣｣



俺と山崎が反応し詰め寄る





土｢オイ､紅月姫はほんとにいるんだな？｣

浪｢えっ､あ､まぁ...父親も強い綺麗な女がいたって言ってた｡それでその女が桂と一緒に居るのを目撃して襲撃した｡元々桂に会ったら攻撃してもいいと言われてたからな｣



土｢...そうか､分かった｡取り調べは終わりだ､牢屋に戻しとけ｣



煙草を取り出し部屋の外で待ってた隊士に指示する




隊｢おいあんた！俺って罪軽くなるのか？！｣

土｢そうさなァ､捜査に協力してくれんならな｣






部屋を出て自室の方へ歩いていると山崎と総悟がついてきた







総｢誰ですかィ､その姫とやらは｣

土｢攘夷戦争時代の蛇天党にいた女だ｡男に勝る戦術に秀麗な見た目､存在すら不確かだったんだがやっと確認が取れた｣

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