不器用なキミと

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｢私、、、わたしも･･･っ｣


つい勢い余って言葉に詰まっていると、


｢ん。ゆっくりでいいから、、。
聞かして？｣


そう言うニカの顔はやっぱり優しくて、
その声すらも私の心を落ち着かせた。






｢･･･うん。


あのね、私も、、、







ニカが好き。

ずっと、言いたくて･･･でも言えなくて。。｣



｢うん。｣



｢本当は、自分から連絡したかった。

でも、友達としか思われてないって、、
叶わないって思ってたから。。

けど会ったらどんどん好きになってくし、
それが辛くて、、

連絡もらっても用事あるって嘘ついて、
わざと避けてた。······ごめんなさい。｣





｢･･･そっか。

ふふ、でも嬉しい。
そんな嘘、ついてまで俺と会うの避けてて、、

オレのこと、好きすぎて辛かったって事だよね？笑｣


なんて冗談めかしてニヤニヤしながら言ってくる。


｢もぉ！////｣


思わず赤面する私。


完全にニカのペースに飲み込まれてる。。





｢こんなん改めて言うこととか
マジでないんだけど、、、
一回しか言わないから聞いて？







A。僕と、付き合ってください。

大事にします。 ｣

そうやって、座ったまま膝に手をついて
頭を下げているニカ。

いつもの一人称は“俺”なのに、こういう畏まった時は
“僕”になるの、ずるい･･･。







でも、、やっぱり。



付き合うってなる前に、

ちゃんと言っておかなきゃだよね······、




｢ごめんニカ、｣


そう言い放つと同時にニカは目を丸くして
バッと顔を上げた。


｢えっ？｣


｢あ、いや···そのごめんじゃなくて、、
いやでも···違うの。。｣


｢なにが違うの···？何か、不満がある？｣


途端に不安そうな表情になる。


｢ちょっと、もう一個だけ。

ニカに言っておかなきゃいけない事がある･･･｣



｢それは···いいこと？｣


｢･･･わかんない。

もしかしたら、嫌われるかもしれないし、

私のこと、幻滅するかもしれない。。｣


｢どういうこと？

俺は、そんな簡単に嫌いになるくらいなら、
最初から好きになってないよ？｣

ってニカは、そんな嬉しい事を言ってくれたけど。


やっぱり、心の奥底では怖かった。

自分の『ファン』だったなんて知ったら、
気持ち悪いと思われるかもしれない･･･

ずっと黙ってて、嘘ついて。

分かんないけど···ニカって、
そういうのを一番嫌いそうって思ったから。

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