第十二話 ページ48
五人はハリーを先頭として走り出した。長い回廊を全力疾走し、ドアを次から次へと抜け、廊下を駆け抜け...
今どこにいるのかもわからない。が、捕まりたくない一心で必死に走った。
タペストリーの裂け目から隠れ道を見つけ、抜けたところが「妖精の呪文」の教室の近くだった。
だいぶトロフィー室から離れている。
「....フィルチを巻いたと思うよ」ハリーが言った。息を弾ませている。
ネビルは体を二つ折りにしてゼエゼエしている。
ハーマイオニーが喘ぎ喘ぎ言った。
「だから....そう.....言ったじゃない」
「グリフィンドール塔に戻らなくちゃ。できるだけ早く」と、ロン。
『マルフォイたちに嵌められたんだわ.....あの二人、元々来る気はなかったのよ。
きっと告げ口したのね、だからフィルチは最初から、誰かが夜中、トロフィー室に来るって知ってたんだわ』
「うん、きっとその通りだ...」ハリーは悔しそうに言う。
「行こう」と、ハリー。
だがそうはいかなかった。
ドアノブがガチャガチャといって、教室から誰かが飛び出してきたのだ。
ピーブズだ...いつものような、意地悪い顔。
五人を見つけると、歓声を上げた。
「黙れ、ピーブズ...お願いだから......じゃないと僕たち退学になっちゃう」
ピーブズはケラケラ笑っている。
「真夜中にフラフラしてるのかい？一年生ちゃん。チッ、チッ、チッ、悪い子、悪い子、捕まるぞ」
「黙っててくれたら捕まらずにすむよ。お願いだ。ピーブズ」
「フィルチに言おう。言わなくちゃ。君たちのためになることだからね」
ピーブズは聖人君子のような声を出した。が、目は意地悪く光っている。
「どいてくれよ」ロンがピーブズを払いのけるようにした...これが大間違いだった。
「生徒がベッドから抜け出した!.....「妖精の呪文」教室の廊下にいるぞ!」
ピーブズが大声で叫んだ。
五人はピーブズの下をすり抜け、命からがら逃げ出した。
廊下の突き当たりで壁にぶち当たった...鍵がかかっている。
「もうダメだ！」ロンがうめいた。
みんなでドアを押したがどうにもならない。
「おしまいだ！一巻の終わりだ！」
足音が聞こえた。
ピーブズの声を聞いたフィルチが、全速力で走ってきている。
「ちょっとごめんね」
ルイアはドアの前にいるロンとハリーの間に入り、杖を出して呟いた。
「［アロモホラ］」
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楠鬼音 ユララ(プロフ) - かるーあ・みるくさん» コメントありがとうございます！いつもすみません....これからも読んでくだされば幸いです（汗 (2021年9月23日 13時) (
レス) id: 6536344628 (このIDを非表示/違反報告)
かるーあ・みるく(プロフ) - ゆっくり待ってます！！ (2021年9月12日 21時) (レス) id: a76ade7f6c (このIDを非表示/違反報告)
楠鬼音 ユララ(プロフ) - さくら＆りな(б∀б)さん» コメントありがとうございます！！双子との絡みももちろん入れるつもりですが、やっぱり原作沿いになるので日常での絡み、といった感じになるかもです、すみません（汗 でも原作でもいけそうなところは思いっきり絡ませていきます！ｗこれからもよろしくお願いします！ (2021年9月5日 0時) (レス) id: c04fc26b69 (このIDを非表示/違反報告)
さくら＆りな(б∀б)(プロフ) - 初コメ失礼します！！この作品を楽しく読ませていただいています！毎日楽しみに待っています！ハリーポッターの中で双子が好きなので原作沿いなのですが双子といっぱい絡んで貰えたら嬉しいです！無理なお願いすみません！これからも頑張って更新してください！ (2021年9月4日 22時) (レス) id: af1bba7450 (このIDを非表示/違反報告)
楠鬼音 ユララ(プロフ) - I'm海月さん» コメントありがとうございます！はい、頑張ります！！ｗ (2021年8月10日 19時) (レス) id: c04fc26b69 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：楠鬼音 ユララ x他1人 | 作成日時：2021年7月8日 17時
